(VOVWORLD) - 保護主義が再び台頭し、世界経済が不安定化している背景の中で、APECの更なる結合が求められています。
今月9日から21日にかけて、ハノイで、APECアジア太平洋経済協力会議枠内の一連の活動が行われています。ベトナムが開催するAPEC年2017枠内の活動が行われるのは今年で2回目です。開催国ベトナムの努力により、APEC年2017はうまくはかどっており、APECの着実な発展に貢献していると評されています。
APEC 世界情勢の変化に応える
APECが設立されてから28年経ちましたが、APECはアジア太平洋地域において経済連携のモデルになっています。しかし、保護主義が再び台頭し、世界経済が不安定化している背景の中で、APECの更なる結合が求められています。
第4次産業革命、気候変動、都市化、テロなどが世界に大きな変化をもたらしています。APECは着実な発展を目指すため、こうした変化を考慮した対策を取らなければなりません。ベトナムのAPEC年2017国家委員会のグエン・グェット・ガ顧問は次のように語りました。
(テープ)
「2010年代の最も際立った特徴は世界経済の速やかな変化であると思います。各国の経済力も各国間の経済連携も速やかに変化しています。私たちはその変化を把握しなければなりません。」
一方、ベトナムのヴ・コアン元副首相は、APECが直面している試練も変わっているので、新しい対策を講じる必要があると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「前のAPECは独占的でしたが、今は多くの経済連携体制があり、その中で、(RCEP)東アジア地域包括的経済連携や二国間自由貿易体制が目立っています。そのため、APECが他の経済連携体制と競争しないように、そして、重ならないように、どうやって自らの経済連携を強化するのかが課題です。経済連携に関する公約を遅く展開すると、他の経済連携体制に追いつかれてしまうでしょう。」
ベトナム APECの着実な発展に貢献
APECがこうした大きな課題と多くの試練に直面している背景の中で行われるベトナムでのAPEC年2017は、APECの着実な発展に重要な役割を果たすとみられています。今回ベトナムで行われているAPECの一連の活動には、APEC加盟21カ国の代表約2000人が参加しています。参加者らは、年末のAPEC首脳会議に提出される資料や計画などについて話し合っています。これはAPECの将来像作りにとって重要なのであい、ベトナムは、今回を始め、APEC年2017を成功させるために全力を尽くしています。ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは経済構造の転換、国際社会への積極的な参入を加速させていますので、APECはベトナムにとって重要な存在です。ベトナムの最も重要な政策のひとつは、APEC加盟国と協力し、アジア・太平洋地域を平等で持続可能な開発を目指す強固な経済連携地域にするということです。」
このように語ったミン副首相兼外相はまた、APECの着実な発展はAPEC年2017の開催国ベトナムの重点的な優先であると強調しました。