ハノイで開催中の日本人アーチストの「フラグメントズ」展覧会
(VOVWORLD) - 8月3日から10月7日にかけて、ハノイ市内のビンコム現代芸術センターで、世界的にも知られている日本人作家さわ・ひらき氏のビデオアート作品を紹介する展覧会が開かれています。
1977年に石川県で生まれたさわ・ひらき氏は2003年にロンドン大学スレード校美術学部彫刻修士課程を修了しました。
展覧会で発表しているさわ・ひらき氏 |
現在、ロンドンに在住している彼は、自身の心象風景や記憶の中にある感覚といった実体のない領域を、映像・立体・平面作品などで構成されたビデオインスタレーションで表現します。映像や立体造形物を巧みに操り、現実にはあり得ない光景を描きながら、どこか親しみを感じさせる世界を展示空間に生み出し、見る人の想像力に働きかけます。
近年、映像の配置を彫刻的に捉えた空間構成や、立体や平面作品を併置させるなど、映像と展示空間とが互いの領域を交差するような作品に取り組んでいます。さわ・ひらき氏は次のように話しました。
(日本語のテープ)
展覧会で展示されている作品 |
さわ・ひらき氏が東南アジアで展覧会を開くのは今回の初めてです。「フラグメントズ」と題する今回の展覧会は、2002年から2017年までの間に制作された15点の作品を紹介しています。これらの作品について、さわ・ひらき氏は次のように話しました。
(日本語のテープ)
展示作品を楽しんでいるハノイ市民 |
ビデオアートはベトナムの人々があまり知らない芸術です。そのため、「フラグメントズ」展覧会は、ベトナム人の注目を集められると期待されています。展覧会の担当者遠藤水城(えんどう・みずき)さんは次のように話しました。
(日本語のテープ)
展覧会で展示されている作品 |
一方、展覧会を見たハノイ市民の一人トゥイ・リエンさんは次のように話しています。
(テープ)
「この展覧会は、その空間から音声・照明まですべてが神秘的であり、魅力的です。どの作品を見ても、その作品の面白さを知るためにじっと見つめなければなりません。その中で、子供の頃を思い出せる作品が一番好きです。要するに、これは、鑑賞に値する展覧会だと思います。」
展覧会は多くのハノイ市民を魅了しているようです。 |
今回の展覧会は、ベトナムの人々に今まで体験したことのない作品を楽しんでもらうとともに、現代アートを紹介するのが狙いです。