15日、ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長は日本公式訪問を開始しました。4日間に亘るこの訪問は2015年の両国関係の目玉であり、「信頼強化、経済連携、協力拡大、持続発展、未来志向」という方針に基づいて、「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」を深化させる重要な節目になると期待されています。
ハノイで握手を交わしたチョン書記長と安倍首相
持続的な関係を支える誠意
ベトナムと日本の関係発展の道のりを振り返ると、信頼、相互理解、利益の共通、協力効果の向上、未来志向という特徴が浮き彫りになっています。その中で、両国の政治信頼は目立っています。両国は、政治体制や経済の発展レベルは異なりますが、常に相互信頼と相互尊重を重視しています。それは、歴史のつながり、文化の類似、両国民の友好によるものですが、両国の誠意はその基盤です。
ベトナム駐在日本大使館の坂場三男元大使は、両国の指導者による相互訪問は政治信頼の構築に貢献していると述べ、安倍首相が就任直後、初の外遊先としてベトナムを選んだのはベトナムを重視することを示していると明らかにしました。
実質的な協力
ベトナムと日本は外交関係を樹立してから40年以上経ちましたが、お互いに最も重要なパートナーとなっています。ベトナムの変貌を進めている建設工事の多くは日本のODA政府開発援助によるものです。例えば、ノイバイ国際空港の第2ターミナルや、ノイバイ空港とハノイ市内を結ぶニャッタン橋、ハノイの第3環状道路などが挙げられます。
この20年以上、日本はベトナムのODA供与国として常に一位を占めています。日本が公約している2015年度ODA総額は30億ドルにのぼり、前年の3倍となっています。また、日本はベトナムに投資している国と地域の中で、第4位から第2位になっています。
未来志向の越日関係
日本駐在ベトナム大使館のグエン・クォック・クオン大使は、グエン・フー・チョン書記長による今回の日本訪問はベトナムでも日本でも待ち受けられていると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「安倍首相や、山崎参院議長、大島衆院議長など日本の指導者らは誰もが、地域と世界におけるベトナムの威信が益々高まっていると高く評価し、ベトナムとの実質的かつ効果的な関係を強化したいという方針です。そのため、双方はこの訪問を重視し、両国の利益及び地域と世界の平和・協力・発展を目指す訪問の成功のために全力を尽くしています。」
訪問で、チョン書記長と安倍首相は会談を行ない、政治、安全保障、経済、国際会議や国際組織の場での協調について率直に意見交換すると見られています。双方は、未来志向を目指す両国の関係を発展させるため、多くの具体的な措置を出すと期待されています。ベトナム駐在日本大使館の深田博史大使は次のように語りました。
(日本語のテープ)
指導者の政治的意思と国民の友好を基盤とする二国間関係は最も着実なものであると言う事は国際関係の歴史で証明されています。こうした関係はこれからも未来を志向してさらに発展する事でしょう。