*ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長はシンガポール人民行動党事務局長を務めるリーシエン・ロン首相の招きに応え、12日から14日にかけて、シンガポール公式訪問を行いました。チョン書記長とリー首相との会談やトニータン大統領との会見で、双方は両国の国交樹立40周年となる2013年に、戦略的パートナー関係を設立することは両国の友好、協力関係に新たな発展段階を切り開くであろうとの見解を示しました。また、両国の指導者は両国がASEAN東南アジア諸国連合やASEMアジア欧州会議、APECアジア太平洋経済協力会議などで緊密に協力してきたことに満足の意を表明しました。更に、ベトナム東部海域、いわゆる南シナ海での紛争を国際法と国連憲章、中でも1982年国連海洋法条約を基礎に平和的交渉で解決すべきであるとの点で一致しました。
リー・シェンロン首相が主催した歓迎レセプションで、チョン書記長は次のように語りました。 (テープ)
「ベトナムは自国の建設事業に対するシンガポールをはじめ、世界の友人の援助に感謝申し上げます。両国関係が近年、急速に発展していることで満足し ています。シンガポールは常にベトナムの重要な貿易相手国です。現在、ベトナム人の留学生およそ1万人がシンガポールに在学しています。その他、航空、観 光分野における協力と草の根外交活動なども活発に行われています。」
チョン書記長はこのように語りました。
同日、チォン書記長はリー・クァン・ユー公的政策学院などを訪れ、「平和、安定、協力、発展の東南アジアのために」をテーマにしたスピーチを行いました。
*チュオン・タン・サン国家主席率いるベトナム代表団は9日と10日の両日、ロシアのウラジオストクで開かれたAPECアジア太 平洋経済協力会議の第20回首脳会議に出席しました。ベトナム代表団は会議に適切な提案を出し、ベトナムと加盟諸国との関係の強化が図られました。
会議終了後、サン国家主席は国賓としてのカザフスタン訪問を行いました。訪問期間中、サン主席はカザフスタンのナザルバエフ大統領と会談したほか、マシモフ首相、マミ上院議長、ニゴマトゥリン下院議長らとそれぞれ会見しました。会談で、サン主席は次のように語りました。(テープ)
「ベトナムとカザフスタンとの関係を新たな発展段階に押し上げ、全面的に発展させるというベトナムの指導者と国民の決意を確認します。また、経済、貿易、投資を中心に、協力関係に原動力をつけるため、相互信頼を基礎とする対話の強化で一致しました。両国の効果的な協力はベトナムの2011年から2020年期の経済社会発展戦略とカザフスタンの2030年までの発展戦略の実施に寄与すると信じています。」
サン主席はこのように語りました。
*12日ハノイで、第13期ベトナム国会常務委員会第11回会議が開幕しました。今回の会議で、国会と人民評議会が選出あるいは指名した役人に対する信任投票を行なう段取り、手続きなどに関する案について意見聴取が行なわれるほか、少数民族の人々への居住地や生産用地の提供に関する政策、法的文書の実施状況、土地問題の行政処理に関する告訴、陳情の解決などについて討議が行なわれます。
また、節約実行、浪費防止対策法の実施状況や汚職防止対策に関する政府の報告、10件の法案についても討議されます。
*先ごろ、アメリカ下院はいわゆるベトナム人権法案HR1410、及びベトナム政府に対し、人権の尊重を呼びかける決議H.Res484を採択したことを受け、13日、ベトナム外務省のルオン・タイン・ギー報道官は記者団のインタビューに応えた際、次のように語りました。「ベトナムの終始一貫した政策は人権の尊重、保護、強化である。これまで、ベトナムは民事、政治、経済、文化、社会などの分野に関し、人権の確保に多くの成果を収め、国際社会の評価を得た。この 間、ベトナムとアメリカとの関係は前向きな発展を見せてきた。両国は常に人権をはじめ、ともに関心を寄せている諸問題に関し、相互尊重を基礎に、率直で建設的な対話を行っている。これは相互理解の強化や相違の克服に際し、最良の方法である。法案HR1410と決議H.Res484はベトナムの人権状況を正確に反映しない情報を基に作成されたものである。その採択は誤った行為で、両国関係の発展方向に合致しない。」ギー報道官はこのように語りました。