この博物館は、ホーチミン市 第1区 にあるグエンフエ通り 68 番地にある建物の中に置かれます。それぞれの博物館は別々の展示エリアに配置されています。ベトナム 54 民族装飾品博物館には、数千点の古代ジュエリー セットとベトナム 54 民族の伝統衣装が展示されています。

中には、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、指輪、ヘアピンなどのジュエリーが模様のあるカラフルな錦織の衣装と組み合わされて、過去から現在に至るまでのベトナムに居住している各民族の審美的概念、信仰、風俗習慣、伝統を表しています。すべては 2千5百年前から 20 世紀まで遡るオリジナルの工芸品で、金、銀、翡翠（ひすい）、象牙、琥珀（こはく）、メノウ、石英、真珠などの素材から作られています。

一方、グエン王朝王宮博物館には、王、王妃、王子、王女の装飾品、衣装、王室の品々、家具、私物など、13 代にわたるグエン王朝の王宮の骨董品や工芸品が展示されています。博物館を訪れると、見物人はグエン王朝の豪華で美しい王宮の歴史の流れをたどったような気分になります。ホーチミン市に住む住民の一人は次のように語りました。

（テープ）

「ここには、グエン王朝の貴重な品々や 54 の民族の装飾品が数多く展示されています。私たちが自分の目で直接見ることは、国の歴史の発展の道のりと伝統文化をより深く理解する方法の1つだと思います」

特に、この私立博物館で、ドー・フン氏がフランスでの競売から手にした骨とう品など多くの貴重なものがあります。国家文化遺産評議会の委員であるトゥアティエンフエ省文化スポーツ局のファン・タイン・ハイ局長は次のように述べました。

（テープ）

「ベトナム54民族の装飾品博物館には、典型的で美しいコレクションが展示されています。博物館では、ベトナムの 54 の民族のほとんどの種類の装飾品が展示されています。一方、グエン王朝の王宮博物館では多くの貴重な品々があります。これは公立博物館システムへの非常に貴重な補完となります」

ベトナムでは現在約200の博物館があります。その中で、個人所有の博物館は約 55 あります。ベトナム 54 民族の装飾品博物館とグエン王宮博物館など、多くの私立博物館があることは、住民の精神生活を豊かにするだけでなく、地元に観光客を引き付ける要素の一つとなります。