既にお伝えしましたように、19日、ブリュッセルで、ベトナムのチャン・トゥアン・アイン商工大臣は、欧州委員会のセシリア・マルムストロム通商担当委員や、ベルギーのクリス・ペーテルス副首相兼雇用・経済大臣と会合を行い、双方間の経済協力や、EVFTA=ベトナムとEU欧州連合との自由貿易協定の締結促進などについて話し合いました。

その中で、双方間の協力強化策や、その効果向上のための措置、問題点と試練などが取り上げられました。双方は、最近行われたグエン・スアン・フック首相の欧州諸国歴訪の際に収められた成果を生かして、双方関係を拡大させ、経済・貿易・投資などの分野での協力の効果向上に力を入れていくことで一致しました。

EVFTA に関し、EU側はベトナムの努力を高く評価するとともに、「EVFTAの早期締結を含めあらゆる分野でのベトナムとの協力を促進していきたい意向がある」と再確認しました。

一方、アイン大臣によりますと、最近、行われた欧州委員会の会議で、「ベトナムの法的改革事業や、経済社会活動、国際社会への参入事業などに関する情報をさらに収集・分析する必要がある」との意見が出ています。これに対し、ベトナム側は欧州委員会や、関係各機関と緊密に連携して、情報を十分に提供し、協定に定められる手続きを究明しています。

ベトナム側は、EU加盟28カ国の立場と態度を踏まえ、未解決問題を処理していく方針です。また、市場開放後の問題点や、障壁に関し、双方は市場開放の重要性を理解したうえで、開放後もさらにその解決に力を入れていくとしています。

なお、EVFTAの調印式が今月末、ハノイで行われる予定ですが、現在、ベトナムとEUはその準備作業を積極的に進めています。この協定は双方に多大な利益をもたらすと期待されています。