経済再構築と成長モデルの刷新は第一の任務に位置づけられなければなりません。これは、グエン・スアン・フック首相が2日、政府本部で行われた2016年～2020年期の経済再構築・成長モデル刷新国家指導委員会の第1回会議で強調した発表です。

会議は、経済再構築と成長モデルの刷新に関する党と政府の政策の実施状況を評価しました。近年、経済成長モデルの刷新と経済構造の再構築は前向きな成果を収めてきました。経済成長へのTFP＝全要素生産性への貢献度が日増しに増えました。公的債務が安全な範囲内に抑制され、公的投資、国営企業の再構築が前向きな変化を見せています。

フック首相は、「これまで経済再構築と成長モデルの刷新が行なわれた結果、公的債務などのGDP＝国内総生産比の上限は64%以上から61%に引き下げられ、マクロ経済が安定化されるとともに、インフレが抑制されている。また、国家競争力や経営環境のランクが上がっている」と明らかにしました。

しかし、ベトナムの成長モデルが十分に刷新されていないことや生産性の向上が投資資金に依存していることは事実です。そのため、フック首相は関連各省庁に対し、経済再構築の問題点を指摘した上で、任務、方向、解決策を提出するよう求めました。

また、今後の経済再構築と成長モデルの刷新を促進させるためには、民間経済セクターの発展と、世界経済への参入、特に、ベトナムが各国と締結した自由貿易協定の展開を進めるのが非常に重要であるとしています。そして、フック首相は、教育養成を基盤にした科学技術の研究・適用・開発のほか、汚職防止対策、経営投資環境の改善、経済重点区の発展に力を入れるよう要請しました。

今後、経済構造の再構築と成長モデルの刷新はまだ多くの試練に直面することが予測されていますが、政府は、その事業を加速させる決意です。