10月14日からの主な国際ニュース

先週、アメリカ政府は一部停止した10月1日から16日間の経済損失が240億ドル(約2兆3600億円)に及ぶとの推計を発表しました。特に影響が深刻だった分野は観光産業です。国立公園や博物館など連邦政府が管理する施設が軒並み閉鎖されたことで、業界団体によりますと、全米の観光客は1日あたり最大で75万人減りました。政府の機能停止は、防衛産業などで政府関連の事業の遅れも招き、民間派遣の要員が政府施設で整備や点検作業ができなくなったほか、政府への納品が滞ったことが原因でした

シリアで、OPCW=化学兵器禁止機関と国連の査察チームが立ち合うなか、化学兵器の製造に使われていたという施設が破壊される様子が国営テレビで公開されました。シリア政府としては、査察活動に協力していることを強調するねらいがあるとみられます。シリアでは、来年前半に化学兵器を全廃することを目指して、今月1日からOPCWと国連の査察チームが立ち合うなか、化学兵器の関連施設の破壊が進められています。OPCWは、これまでシリア政府から申告があった20か所余りに上る化学兵器の関連施設のうち、14か所で査察活動を行ったとしています。

イランのロウハニ政権の下で、初めて行われた欧米など関係6か国との核協議は「実質的で前向きな交渉が行われた」として、イランの示した新たな提案を評価する共同声明を取りまとめ、この提案についてより具体的に話し合う協議を来月7日に開くことを決めました。イランの核開発問題を巡る関係6か国の協議は、15日から2日間、スイスのジュネーブで行われ、イラン側は核兵器開発の疑惑の払拭(ふっしょく)に向けた新たな提案を示しました。協議のあと双方は初の共同声明を発表し、「実質的で前向きな交渉が行われた」と、イランの提案を評価しました。

台風27号はフィリピンの東の海上を北上し、先週、太平洋側に非常に強い勢力で多くの被害をもたらしました。猛烈な台風27号は、フィリピンの東の海上を1時間に15キロの速さで西北西へ進みました。中心の気圧は、920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は、55メートル、最大瞬間風速は75メートルで、中心から半径130キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹き、13人が死亡しました。また、先週、フィリピン中部を襲ったマグニチュード7.1の地震で、同国の災害対策当局は16日、犠牲者は144人に増えたと報告しました。負傷者は291人、現在、行方不明者は20人以上となっています。

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