11月21日から一週間の主な国際ニュース


*  先週、キューバ革命を主導し、約半世紀に渡って同国で最高指導者として社会主義の国造りを進めてきたフィデル・カストロ前国家評議会議長が死去しました。これを受け、各国の首脳は相次ぎ声明を発表しました。アメリカのオバマ大統領は声明を発表し、「われわれは過去を乗り越え、未来を求めて努力してきた」と両国関係の改善を評価した上で、弔意を表しました。安倍首相は哀悼の意を表すメッセージを出しました。ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は弔電を送り「誠実で信頼のできるロシアの友人だった」と哀悼の意を表しました。中国の習近平国家主席は弔電で「キューバ人民の偉大な指導者」であり、世界の社会主義の発展に「不朽の功績を打ち立てた」などとたたえました。

*  先週、環太平洋の21か国・地域が参加してペルーで開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議首脳会議は、「あらゆる形態の保護主義に対抗する」と明記した首脳宣言を採択し、閉幕しました。イギリスのEU=欧州連合離脱や、自国優先の主張を掲げたドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領選の勝利など、世界で台頭する保護主義的な動きに対し、各国が団結して事態の改善に取り組む方針を確認しました。

*  先週、マダガスカルで開かれたフランコフォニー首脳会議で、韓国がオブザーバーとして加盟することが全会一致で決まりました。フランコフォニーのオブザーバーに加わるのは北東アジア諸国で初めてでした。韓国の大統領特使として派遣された崔陽熙(チェ・ヤンヒ)未来創造科学部長官は会議でフランス語で演説し、「フランコフォニー加盟国と互恵的で共生的な協力パートナーシップを深めながら信頼できるパートナーになる」と述べました。

*  アメリカのトランプ次期大統領が21日、就任初日にTPP離脱を通告すると明言しました。これを受け、ペルーのフェレイロス貿易相は、TPPに関する新たな話し合いを提案しました。貿易相は、トランプ氏の発言で「状況は劇的に変化したものの、これでTPPが崩壊したわけではない」とした上で、アメリカの批准の妨げとならないよう、内容を修正することは可能だと語りました。

*  先週、ヨーロッパ議会が、トルコのEU=ヨーロッパ連合への加盟交渉を凍結するよう求める決議を採択したのに対し、トルコのエルドアン大統領は、EUがさらなる動きに出れば、ヨーロッパを目指す難民や移民に国境を開くと警告し、EUとトルコの関係が一段と悪化しています。

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