12日から1週間の主な国際ニュース

* アメリカのオバマ大統領は、アフガニスタンのカルザイ大統領と今週2回目の電話会談を行い、アフガニスタンに駐留するアメリカ兵の銃の乱射事件によって反米感情が高まるなか、事態の沈静化を図りたい思惑があるとみられます。アフガニスタンでは、今月11日アメリカ兵が銃を乱射して子どもなど16人を殺害し、各地でアメリカへの抗議デモが行われるなど反米感情が高まっています。こうしたなか、オバマ大統領は16日、カルザイ大統領と今週2回目の電話会談を行いました。

* シリアは反政府デモが起きてから15日で1年を迎えた。昨年に中東各地で民主化運動「アラブの春」が沸き起こる中、アサド大統領は、シリアは他の国とは違うと主張してきました。しかし、シリアも例外ではなく、昨年3月15日に市民多数が自由を求めて抗議デモを開始し、今では最も凄惨で長期化している闘いの一つとなっています。国連によりますと、アサド政権による反体制派への激しい弾圧で、これまでに約8000人が殺害されました。

* ユーロ圏財務相は15日、ギリシャに対する第2次支援策を承認しました。支援規模は1300億ユーロに達します。その結果、ギリシャは目先の債務償還を乗り越えることが可能になりますが、ギリシャ経済が立ち直るにはまだ道のりは遠いとみられています。

* 中国の第11期全国人民代表大会第5回会議は14日、北京の人民大会堂で刑事訴訟法改正案などを採択して閉幕しました。温家宝首相は閉幕後のの記者会見で、改めて政治体制改革に強い意欲を示しました。温家保首相は「永遠に人民とともに歩む」と宣言しました。経済発展に伴い、中国国内では汚職や貧富の格差、党・政府に対する不満が膨らんでいます。現状では経済的成果を失うとの危機感を持つ温首相は「文化大革命の誤りや封建的な影響は完全には払拭されていない」と述べ、政治改革の必要性を強調しました。

* 16日朝、朝鮮民主主義人民共和国中央テレビは「4月15日の金日成主席生誕100周年に際して、わが国では、自国の力と技術で製作した実用衛星を打ち上げることになる」と伝えました。
朝鮮民主主義人民共和国が4月12日から16日の間に、実用衛星を打ち上げると発表しました。地球観測衛星「光明星3号」は、運搬ロケット「銀河3号」で黄海側の発射場から南に向けて打ち上げるとしています。これに対し、アメリカのクリントン国務長官は、即座に反発しました。衛星搭載のロケットが発射されれば、弾道ミサイル発射を禁じた国連安保理決議に真っ向から違反すると警告しました。2月の米朝協議で、長距離ミサイル発射の一時停止という合意を守るよう要求しました。

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