12月1日からの主な国際ニュース

*先週、アメリカ下院外交委員会は、南シナ海と東シナ海における現在の紛争の平和的解決を呼びかける決議H.Res-714号を可決しました。決議はベトナム東部海域いわゆる南シナ海問題の平和的な解決策の重要性を強調すると共に、国際法に沿ってアジア太平洋空域と水域の平和的な利用並びに航行の自由に対するアメリカ政府の支持と明らかにしました。

*ロシアは先週、ウクライナを迂回してロシアから欧州南部に天然ガスを輸送するパイプライン「サウス・ストリーム」の敷設計画を撤回しました。プロジェクトは総工費400億ドル。ロシアからブルガリアを経由して南欧に天然ガスを輸送する計画ですが、競争上の理由から、EU欧州連合が反対しました。EUは、ウクライナ問題をめぐってロシアと対立、ロシア産エネルギーへの依存度を減らすそうです。

*ロシアのプーチン大統領は先週、年次教書演説を行い、クリミアの編入を正当化した上で、ウクライナ政権が欧米の支援を受けて東部の親ロシア派に対し軍事作戦を行っていることを「恥知らず」と批判しました。プーチン大統領は、3月に編入を強行したクリミアについて、「住民の意思だ」と述べ、ウクライナに返還する 意向がないことを強調しました。また、ウクライナ情勢については、ポロシェンコ政権が欧米の支援を受け、東部で親ロシア派に対して軍事作戦を行っていることを 批判しました。

*日本の衆院選挙の14日投開票の序盤情勢調査で自民党が300議席を超える勢いとなっている産経新聞など各社の報道は先週、大きな衝撃となって与野党に波紋を広げ ました。各陣営の緩みを警戒する与党は引き締めを強めるのに対し、野党は巻き返しを狙います。与野党とも終盤戦に向けた選挙戦略の練り直しを迫られています。

*中東情勢をめぐり、EU欧州連合加盟国の間でパレスチナを「国家」として承認する動きが強まっています。EU主要国のスウェーデンが承認に踏 み切ったほか、英国やスペインなどでも政府に承認を求める議会の決議が採択されました。いずれの決議も法的拘束力はありませんが、加盟国は承認の動きをテコに、ユダ ヤ人入植地問題で強硬姿勢を続けるイスラエルに圧力をかけたいのです。

 

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