* ロシアが編入を宣言したクリミア問題に関して、ロシアは関連手続きを加速させています。プーチン大統領も、クリミアに、ロシア政府機関の支部を速やかに設立する考えを明らかにした。しかし、欧米諸国はロシアのクリミア編入表明を激しく反発しています。
アメリカのオバマ大統領は「さらなる挑発は、ロシアを孤立化させるだけだということを、ロシアに明確にしていく」と述べています。欧米諸国も追加制裁に踏み切るもので。6月にロシア南部で開かれる予定の主要8カ国(G8)首脳会議もボイコットすることが確実となりました。
ロシア議会も対抗措置を検 討すると表明しています。こうした中、国連のパン・ギムン事務総長が先週、モスクワを訪れ、プーチン大統領と会談し、ウクライナの暫定政権や欧米各国との対立を先鋭化させず、外交的な解決を図るよう求めましまた。
* 反政府デモが続くなか、先月行われたタイの議会選挙について、タイの憲法裁判所は21日、投票ができなかった選挙区があることなどから、選挙を無効とする判断を示し、選挙のやり直しにより政治的な混乱がさらに長期化する事態が懸念されています。
タイではインラック首相の退陣を求める反政府デモが続くなか、先月2日に議会下院の選挙が行われましたが、デモ隊の妨害で首都バンコクをはじめ全体の20%近い選挙区で投票が中止に追い込まれました。
このため、政府の活動を監視する国の独立機関が、「全国で同じ日に投票を実施すると定めた憲法に違反する」などとして憲法裁判所に選挙の無効を申し立てていました。
21日の判決で、憲法裁判所は訴えを認めて選挙を無効とする判断を示し、これにより選挙はすべての選挙区でやり直されることになりました。
* 核開発問題の最終合意を目指すイランと欧米側の協議は、ウラン濃縮や建設中の重水炉などについて、本格的な交渉が行われた一方で、核の平和利用の分野での協力の可能性についても話し合われ、来月も協議を継続することになりました。
イランと欧米など関係6か国は、オーストリアのウィーンで18日から2日間にわたって核開発問題の最終的な合意に向けた協議を行い、来月7日から再びウィーンで交渉を継続すると発表しました。
今回の協議では、4つの議題が重点的に話し合われ、ウランの濃縮活動やイラン西部のアラクで建設中の重水炉など、双方の対立点で詳細な交渉が行われたということです。
一方で、経済制裁の解除のほか、軽水炉の原子力発電所の建設や放射線医療など、核の平和利用の分野での協力の可能性も話し合われたということです。