3月2日から一週間の主な国際ニュース


*   239人を乗せたマレーシア航空機が昨年3月8日にベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)で消息を絶ってから1年を迎えました。マレーシア航空は8日、社員と不明機に搭乗していた乗員の家族を対象とした式典を首都クアラルンプール郊外で開き、約600人が参加しました。一方、ナジブ首相も声明を発表し、「家族の心痛は言葉で表せない」と表明しました。また、首相は「マレーシア政府は捜索を続け、乗客乗員を発見することを願っている」と訴えました。これより前に、6日夜、乗客の家族や市民らおよそ30人が、クアラルンプール近郊の広場で集会を開き、ろうそくに火をともして祈りをささげたり「絶対に忘れない」などと寄せ書きをしたりして旅客機の発見を願いました。

*   8日、ロシアの野党指導者のネムツォフ元第1副首相が射殺された事件を捜査している「捜査委員会」は事件の容疑者として新たに3人を拘束しました。FSB=連邦保安局は7日、同国南部出身のアンゾル・グバシェフ、ザウル・ダダエフの2容疑者を拘束しており、これで容疑者は5人となりました。新たに拘束された3人のうち1人はグバシェフ容疑者の親戚です。

*   先週、ベネズエラは「アメリカのベネズエラ大使館で勤務する職員と同数にするためで、両国は対等な立場でなければならない」として、同国駐在アメリカ大使に対 し、15日以内にアメリカ大使館職員を削減するよう求めました。また、ベネズエラ当局は、幾人かのアメリカ人をスパイの疑惑があるとして逮捕しました。これらは、アメリカのベネズエラ内政への干渉に対する報復措置と見られていますが、アメリカ側は猛反発しています。

*   先週、朝鮮半島情勢も複雑に推移しました。アメリカと韓国軍は2日、朝鮮半島有事を想定し、韓国全域で定例の大規模演習を本格的に開始しました。指揮系統を確認する「キー・リゾルブ」は13日まで、野外機動訓練「フォール・イーグル」は4月24日までそれぞれ実施します。これに対し、年初から米韓演習の中止を強く求めてきた朝鮮民主主義人民共和国は2日午前6時半すぎ、黄海側の南浦一帯から日本海に向け、短距離弾道ミサイル2発を発射しました。

*   3日、イスラエルのネタニヤフ首相がアメリカ議会で演説し、オバマ政権が行っているイランとの核協議は「イランの核兵器獲得への道を整えているようなものだ」と痛烈に批判して、オバマ大統領との亀裂が決定的になりました。一方、オバマ大統領は「ネタニヤフ首相は、実行可能な選択肢を何ら提示しなかった」と反論し、いら立ちをあらわにしました。

* 先週、UNISDR=国連国際防災戦略事務局は世界で過去10年間に発生した災害の被害状況を発表しました。これによりますと、世界全体の死者数は約70万人、経済的な損失は約1兆4000億ドル(約169兆円)に上ったということです。

 

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