3月31日から一週間の主な国際ニュース


*  イスラエルのネタニヤフ首相は先週、中東和平交渉に関し「一方的手段には一方的手段で応じる」と述べ、国際条約への加盟申請を行ったパレスチナに対抗措置を検討していることを明らかにしました。AFP通信によりますと、交渉を仲介する米国のインディク中東和平特使は事態打開に向け、イスラエルのリブニ法相、パレスチナの交渉責任者アリカット氏と3者協議が行われました。


*  政治混乱が続くタイで、政権擁護のタクシン元首相派グループ=UDD反独裁民主戦線が先週、首都バンコク郊外で大規模集会を開きました。憲法裁判所判決による内閣退陣の可能性が浮上するなど政権が劣勢に立たされるなか、タクシン派の勢力を誇示し、反政府側の動きをけん制するのが狙いです。UDDのチャトゥポン代表はステージで「反政府デモ隊は『選挙の前に政治改革すべきだ』と訴えていますが、実際には権力を掌握したいだけ。今回の集会はデモを裏であやつるエリート支配者層への警告だ」と訴えました。


*  朝鮮民主主義人民共和国は先週、黄海上の南北軍事境界線と位置付けられるNLL=北方限界線付近で砲撃訓練を実施しましたが、訓練が終了し平時の状態に戻りました。一方、朝鮮民主主義人民共和国は平壌の美林飛行場でロケット砲など砲兵装備が集まっています。近く平壌一帯で合同砲撃訓練が行われるようだ」と伝えました。


*  ロシアのプーチン大統領は先週、ウクライナ南部クリミア半島のロシア連邦編入に伴い、半島南部セバストポリに司令部を置くロシア海軍黒海艦隊の駐留に関するウクライナとの合意を全て破棄する法案に署名しました。黒海艦隊はソ連崩壊後にロシアとウクライナの間で分割され、1997年に両国の協定によってロシア海軍の20年間駐留が決まりました。ロシアによるクリミア編入を受けて、NATO=北大西洋条約機構は先週、ベルギーのブリュッセルで外相理事会を開き、軍事面を含めロシアとの実務的な協力を全て停止することを決めました。さらに、ウクライナと東ヨーロッパ各国の防衛を強化していくことでも合意しました。


*  アフガニスタンの大統領選挙が先週行われました。現職のハミド・カルザイ大統領は3選禁止規定で出馬できず、8人による戦いになりました。このうち、ガニ元財務相、アブドラ・アブドラ元外相、ラスール前外相の3人が有力候補とされました。かつて内戦や権力闘争で混乱を極めてきたアフガンは、初めて民主的な政権交代を迎えることになりました。

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