4月12日から一週間の主な国際ニュース


*  先週、ロシアのプーチン大統領はテレビを通じて全土の国民と直接対話する毎年恒例の特別番組に出演しました。昨年来の欧米の対ロ制裁や原油安で停滞するロシア経済に関し「(苦境の)ピークは乗り越えた」と強調しました。ウクライナ問題では同国東部への軍事介入を重ねて否定しました。

*  過激派組織ISは、リビアでエチオピア人のキリスト教徒およそ30人を殺害したとする映像を、19日、インターネット上に公開しました。映像では、オレンジ色や黒い服を着させられた人たちが海岸や砂漠とみられる場所に並んでひざまずかされたあと、殺害される様子が映っています。映像の中で、戦闘員とみられる覆面の男はキリスト教徒に対し、イスラム教に改宗するよう迫っています。

*  ホワイトハウスは14日、オバマ大統領がキューバに対するテロ支援国 家指定解除を決定し、議会に通告したと発表しました。キューバ政府が強く求めていた指定解除にアメリカ政府が応じたことで、国交正常化の大きな障害の一つが取り除かれました。キューバ外務省は「正しい判断だ」とする声明を発表しました。キューバ革命後に断交し、半世紀以上にわたり対立を続けてきた両国は、関係正常化に向け前進しました。

*  欧州へ向かっていた移民・難民の密航船がリビア沖の地中海で転覆し、約700人が行方不明になっている事故を受け、救助・捜索を続けるイタリアのレンツィ首相は19日の記者会見で、移民・難民対策を話し合う緊急のEU=欧州連合首脳会議を週内に開催するよう要請しました。  レンツィ氏は「会議は優先されるべきだ」と述べ、移民・難民の受け入れ策や密航業者の取り締まりなどは、イタリアだけではなくEU全体で解決すべき問題だと強調しました。

*  先週、サウジアラビア国防省は、イエメンでイスラム教シーア派武装組織「フーシ派」を標的とした空爆を開始して以来、フーシ派の戦闘員500人以上を殺害したと発表しました。サウジ軍司令官によりますと、サウジが主導する中東9カ国の軍は3月26日以来、1200回の空爆を実施しました。空爆はフーシ派のイエメン南部への進攻を阻止する狙いで行ったとしています。イエメン保健省の11日の発表によれば、市民の死者は385人、負傷者は342人に上っています。一方、WHO=世界保健機関の統計では、武装組織の戦闘員なども含めて死者648人、負傷者2191人としています。

*  先週、韓国の客船セウォル号沈没事故への政府の調査手法などに反発する遺族や支持者らの集会が、ソウル市中心部で開かれ、事故後1年の節目の16日に続き、警官隊と激しく衝突しました。聯合ニュースによりますと18日午後、ソウル市役所前の広場で開かれた集会には約1万人が参加しました。参加者が集会後に数百メートル離れた光化門広場に移動しようと したところで、警察車両をバリケード状に並べて阻止しようとした警察側とぶつかりました。

*  先週、G7=先進7カ国外相会合は、東シナ海などで海洋進出を強める中国の行動について、「強く反対する」と明記した外相宣言などを発表し、閉幕しました。G7が海の安全保障について、まとまった宣言を出したのは、これが初めてとなっています。中国に対して、はっきりとしたメッセージを出せたと、日本側は成果を強調しました。

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