4月28日からの主な国際ニュース

*ウクライナ東部のドネツク州各地では、4日もウクライナ新政権側が親ロシア派への対テロ作戦を継続し、事態は混迷の度を深めています。 ウクライナのアバコフ内相は4日、対テロ作戦を続けると発表し、東部のクラマトルスクではウクライナ軍がテレビ塔を占拠しました。しかし、一連の対テロ作戦では、これまでのところ親ロシア派が占拠した重要拠点を奪還できておらず、街の周辺での戦闘で多数の犠牲者が出る事態が続いています。こうした中、親ロシア派は、ウクライナ東部の2つの州で今月11日に独立の是非を問う住民投票を強行する構えで、着々と準備を進めています。ただ、住民投票には、親ロシア派ではない住民が反対しているほか、透明性がどこまで保たれるのか疑問の声もあがっています。

*中国北西部、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチの南駅で4月30日夜に起きた爆弾事件で、3日までに、当局は「宗教的な過激派」の容疑者2人を突き止めたと明らかにしました。事件では容疑者2人の他、通行人1人が死亡、負傷者は79人にのぼりました。事件は、習近平国家主席による4日間の同自治区視察が終了する段階で起きていました。主席は事件を受け、テロ攻撃に対する断固した措置を命じました。同自治区ではウイグル族と移住などが進む漢族との間の民族抗争が近年激化しています。

*アフガニスタン北東部バダフシャン州アルゴ地区で起きた大規模地滑りで、カヌニ第1副大統領が4日、被災地を訪れて地元住民と会談し、行方不明者の捜索を打ち切ることで合意しました。土砂は深さが50メートルに及ぶ場所もあるとされ、掘り起こしが事実上困難な上、2日に土砂が崩れ落ちたのとは別の箇所でも斜面に大きな亀裂が見つかり、二次災害の危険も高まっていることから、捜索継続を断念したということです。

*日本の安倍晋三首相は、ドイツ、イギリス、ポルトガル、スペイン、フランス、ベルギーなど欧州6カ国歴訪のために4月29日出国しました。安倍首相は欧州歴訪の期間、訪問国首脳、EU=欧州連合の首脳部、NATO=北大西洋条約機構事務総長などと会談する予定です。また、日本・EUのEPA=経済連携協定の早期締結問題も議題に含まれると思われます。さらに安倍首相は、パリで開かれるOECD=経済協力開発機構閣僚理事会と、ロンドン金融街などでアベノミクスについて講演する予定です。

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