5月26日から一週間の主な国際ニュース


* 先週、安倍晋三首相はアジア安全保障会議:シャングリラ対話で講演した際に、 「法の支配」の順守を強調し、ベトナム東部海域いわゆる南シナ海での領有権争いに関してフィリピンやベトナムの行動 を支持し、「既成事実を積み重ね現状の変化を固定しようとする動きだ」と中国を批判しました。

また、アメリカのチャック・ヘーゲル国防相が中国を名指して厳しく批判しました。更に、ドイツとオーストラリアの国防相も、「中国が周辺海域で周辺諸国との情勢不安定化を引き起こしている」と発言しました。


* オバマ米大統領は、ウエストポイントにある米陸軍士官学校の卒業式で演説の中で「ウクライナ東部やベトナム東部海域いわゆる南シナ海で起こっている局地的な侵略を野放しにしておけば、最終的に我々の同盟国に悪影響を及ぼし、アメリカ軍が巻き込まれる恐れがある」と述べました。


* タイでは軍がクーデターを宣言してから1週間になりますが、市民生活が通常に戻りつつある一方で、クーデターに抗議するデモが連日、続いており、軍はインラック前首相の支持者らの反発に神経をとがらせ、統制を強めています。

タイでは5月22日にプラユット陸軍司令官がクーデターを宣言して、軍主導の「国家平和秩序評議会」が全権を掌握してから1週間となります。28日から夜間外出禁止令が緩和されるなど市民生活や経済活動が通常に戻りつつあります。

その一方で、インラック前首相を支持するタクシン派を中心に首都バンコクではクーデターに抗議するデモが連日、続いており、28日は一部が暴徒化して、軍の車両を襲うなど混乱がありました。


* エジプトで、軍による事実上のクーデターのあと初めてとなる大統領選挙が行われ、前国防相のシシ氏は当選を確実にしましたが、投票率は40%台と低い水準にとどまりました。エジプトの大統領選挙は2人が立候補しましたが、事実上、軍によるクーデターを指揮した前国防相の シシ氏の信任投票となりました。

今回の大統領選挙で、軍を後ろ盾とする暫定政府は、去年クーデターによって奪取した権力の正当性を示そうと、投票日を1日延長し、高い信任を得ようとしましたが、結局、投票率は40%台と低い水準のまま終わりました。

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