6月26日から一週間の主な国際ニュース

(VOVWORLD) - 6月26日からの先週一週間の主な国際ニュースをまとめてお伝えします。

* 先週、イラク政府軍は、過激派組織「イスラム国」が最大拠点としてきた北部モスル中心部にあるヌーリ・モスクを奪還したと発表しました。ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が説教をするなど、ISによる支配を象徴する場所でした。イラクのアバディ首相は奪還を受けて、「ISによる偽りの国家は終わった」と宣言しました。

* 先週、イタリア政府は、深刻化している難民問題でEUに抗議し、今の状況が効果的に抑制できなければ、外国船のイタリア寄港を禁止する措置を取ると発表しました。報道によりますと、2日間で、難民およそ1万2000人が船でイタリアに上陸しました。イタリア政府は、「難民を救助する全ての船がイタリアに寄港することは、現地の社会では持続不可能で、限界に近い。イタリアは引き続き、難民の海上救助活動を行うが、難民受け入れの負担はイタリアが全てを負うわけではない。救助活動と難民の受け入れは分割できない問題であり、EUは救助活動だけを考慮してはいけない」と指摘しています。

* 先週、イギリス下院はメイ首相の今後2年間の施政方針の採決を行い、323対309の賛成多数で可決しました。6月8日の総選挙でメイ氏率いる与党の保守党は過半数割れとなりましたが、当面の政権存続に信任を得ました。一方、イギリス北部スコットランド行政府のスタージョン首相は、エディンバラの自治議会で演説し、イギリスからの独立の是非を問う2回目の住民投票の早期実施について「リセットする」と述べ、2019年3月に予定されるイギリスのEU=欧州連合離脱の行方が明確になるまで延期する意向を表明しました。スタージョン氏は、イギリスのメイ政権がEU単一市場から離脱する方針を明らかにしたことに反発、18年秋から19年春に独立住民投票を再実施する考えを英政府に要求すると表明しました。

*  先週、イギリスのマイケル・ゴーブ環境相は、「1964年に締結されたロンドン漁業条約から離脱することで、イギリスは自国の漁業政策のコントロールを再び握ることが可能になる」と語ました。同条約はイギリスが欧州連合に加盟する前に締結されました。ドイツ、フランス、オランダ、ベルギーなどに英国沿岸6─12マイルの領海での操業を認めていました。政府は、同条約離脱に向けた交渉を開始しました。

* トランプ大統領の入国禁止令が先週から、一部条件つきで運用開始となりました。トランプ大統領のイスラム圏6カ国からの入国を制限する「入国禁止令」をめぐっては、いったん、執行停止となっていましたが、連邦最高裁判所が、アメリカと「正当な関係」がない人については、入国を制限する判断を下し、その運用が開始されました。

* アメリカのトランプ大統領と韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が初めて会談し、ムン大統領は「トランプ大統領の強い力を基盤にした外交に全面的に共感する」と述べて、朝鮮民主主義人民共和国の核やミサイルの問題にアメリカと連携して対応する姿勢を強調しました。

* 香港がイギリスから中国に返還されて20年を迎えた7月1日、香港では記念式典が行われ、中国の習近平国家主席も出席しました。習国家主席は演説で、「中央政府の権力に挑戦しようとする香港内の試みは全く容認できない」と警告しました。

* 先週、ウクライナとロシアで、大規模なサイバー攻撃があり、約80の公的機関や企業が被害を受けました。被害は拡大する恐れも出ていました。ロシアのコンピューターセキュリティー会社によりますと、攻撃には「ランサムウェア」と呼ばれるウイルスが使用され、感染するとコンピューターが動かなくなり、金銭を要求するメッセージが表示されました。

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