8月17日から一週間の主な国際ニュース


*     先週、朝鮮半島での緊張情勢が増しました。朝鮮民主主義人民共和国は、韓国が11年ぶりに再開した非難放送を22日夕方までにやめなければ、軍事的行動を開始すると通告するとともに、前線部隊の攻撃 準備が完了したとしています。これに対して、韓国軍は、非難放送に使っているスピーカーを狙った攻撃など、新たな軍事挑発への警戒を強めています。こうした中、南北朝鮮の高位級会談は、23日午後再開されましたが、合意には達していません。

*     中国の天津市で発生した大規模爆発による死者は23日までに123人となりました。そのうち、消防士が70人、警察官が7人、行方不明者が50人となっています。爆発現場近くの隔離区域では、安全基準値の何百倍もの毒性の高いシアン化ナトリウムが検出され、市内を流れる川には大量の魚の死骸が浮いています。住民の間では、深刻な環境汚染への不安が広がっています。

*     20日午前、カンボジア政府の地図受領・比較調整委員会はベトナムとの国境画定地図の審査会を行いました。この審査会は同日、国連図書館館長代行が1964年から国連で保管しているカンボジアの地図を同国のホー・ナムホン副首相兼外相に手渡した後、 行われたものです。カンボジア国家国境委員会のバル・キムホン委員長は「国連が保管するカンボジアの地図はカンボジア・ベトナムの陸上国境画定・標識設置合同委員会が使用している地図とは違わない」と強調しました。

*     今月17日にバンコク中心部の観光名所「エラワン廟」で起きた爆発ではこれまでに20人が死亡し、日本人1人を含む128人がけがをしました。バンコクでは翌日にも爆発が起き、警察は同じグループによる連続爆弾テロとみています。警察は最初の爆発の直前に現場を立ち去った男が爆弾を入れたリュックサックを置いて爆発させたとして、殺人などの疑いで逮捕状を取り行方を捜査していますが、手がかりは乏しく、捜査は難航しています。

*     ギリシャのチプラス首相は、20日夜に行ったテレビ演説で、これまでの政権運営に対する国民の信を問いたいとして、大統領に辞表を提出して、早期に議会選挙を行う意向を示しました。ただ、ユーロ圏の一部の国からは、ギリシャ政府の構造改革の実効性を疑問視する声が根強かったことから、支援の先行きに影響が出ることも懸念されています。

*     イギリスは、核開発問題を巡る最終合意などを受けて、イランにある大使館をおよそ4年ぶりに再開し、経済制裁の解除を見据えて、イランとの関係強化を図る姿勢を鮮明にしました。イギリス大使館では23日、再開を記念する式典が開かれ、イギリスの外相として12年ぶりにイランを訪問したハモンド外相は、「新たなわくわくする旅の始まりだ」と述べました。

*     FRB=アメリカ連邦準備理事会は19日、7月28日と29日に開いた連邦公開市場委員会の議事要旨を公表しました。多くの参加者が雇用の改善を理由に、利上げの時期が近づいていると判断していました。アメリカの物価上昇率が目標を下回り、中国経済などにも不安が残るため、適切なタイミングをなお慎重に探る方 針を確認しました。

 

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