*反政府デモが続くウクライナで22日、政権が、事実上の崩壊状態に陥りました。ウクライナは、歴史的に、ロシアに近い勢力の東側と、ヨーロッパ志向の強い勢力の西側とに大きく二分されます。こうした中、事態は、東側を地盤とするヤヌコビッチ大統領が2013年11月、EU(欧州連合)との関係を強化する連合協定の署名を見送ったことに端を発します。さらに、大統領は12月、ロシアから150億ドルの資金援助を受け取ることで合意しました。そして、デモを規制する法律を制定すると、首都キエフを中心に、反政権デモは一気に激化しました。ウクライナ議会は22日、首都キエフを離れたヤヌコビッチ大統領に対し、職務不履行を理由とした解任と、5月25日に大統領選挙を行うことを決議しました。
ヤヌコビッチ大統領
*シリア内戦の終結を目指し、スイスのジュネーブで開かれていた和平会議の「第2ラウンド」が先週、成果のないまま終了しました。仲介役を務める国連・アラブ連盟の合同特別代表、ラクダール・ブラヒミ氏は会議後の記者会見で、内戦終結への見通しが立たないことについて、「極めて残念に思う」と述べました。3年近くに及ぶシリア内戦の政治的解決を目指し、政権側と反体制派がようやく同じテーブルについてからわずか数週後、双方は激しく対立したまま協議を終了しました。双方が合意した唯一の点は交渉は行き詰まっているということです。
*タイの首都バンコクで反政府デモが続くなか、22日夜、タイ東部で開かれていたデモ隊の集会に向けて何者かが銃を発砲したり、手投げ弾を投げつけたりして、これまでに30人以上がけがをしました。この発砲や爆発で、これまでにこどもを含む39人がけがをして病院で手当てを受けているということです。
*韓国と朝鮮民主主義人民共和国による次官級の協議が先週 順調に行われました。南北高官協議としては、2007年12月の南北閣僚級協議以来。韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権と朝鮮民主主義人民共和国の金正恩(キム・ジョンウン)体制の発足後、初の次官級協議となりました。協議は朝鮮民主主義人民共和国が提案しました。韓国統一省によりますと、韓国側は20日から南北離散家族再会の円滑な実施や定例化を要求し、朝鮮民主主義人民共和国の核放棄に向けた適切な措置なども促した模様です。