* 先週、アメリカのCNNテレビ、イギリスのロイター通信やテレグラフ紙、アメリカのブルームバーグ は揃って、ニュースと記事を掲載し、その中で中国が石油リグ「海洋981号」をベトナムの排他的経済水域に搬入し、不法活動をしていることを強く批判しました。また、国際世論は中国の挑発行為に深い懸念を表明するとともに、ベトナムの立場を支持しています。
* ベトナム東部海域いわゆる南シナ海における中国とフィリピンの紛争に関して、国際仲裁裁判所は中国に主張の裏付けとなる陳述書の提出を求めましたが、中国側は拒否する姿勢を示し、裁判の行方が注目されます。
この裁判ではこの問題で対立するフィリピンが国際的な仲裁裁判所に司法判断を示すよう求めています。仲裁裁判所は、オランダのハーグで先月、2回目の会合を開き、中国に自国の主張を裏付ける陳述書をことし12月までに提出するよう求めることを決め、中国側に通知したことを3日、明らかにしました。
これに対して中国側は、「フィリピンの申し立てによる裁判は受け入れられない」として、陳述書の提出など、裁判の手続きを拒否する姿勢を示したということです。フィリピン側はことし3月、すでに南シナ海の領有権問題について、自国の主張をまとめた陳述書を提出しており、裁判所側は引き続き手続きを進めるものとみられます。
* ウクライナ軍は先週、東部ドネツクで国際空港を占拠している親ロシア派武装集団に対し空爆を実施するとともに、パラシュート部隊を送り反撃しました。
ウクライナ大統領選での圧勝が確実となった実業家のペトロ・ポロシェンコ氏はロシアと妥協点を探る姿勢を示しましたが、「テロリスト」とはいかなる交渉もしないと言明しました。親ロ派武装集団に対する軍事攻撃は「数時間で」終わるべきとも述べ、強硬姿勢を鮮明にしました。
* 内戦が続くシリアで行われた大統領選挙で、アサド大統領が圧倒的な差をつけて当選したと発表され、アサド大統領の退陣が対話の前提条件だとしてきた反政府勢力との和平交渉による内戦の終結は一段と難しくなりました。
今回のシリアの大統領選挙はアサド大統領の任期満了に伴うもので、初めて複数の候補が立候補し、3日、反政府勢力が支配する地域を除いて投票が行われました。各地で開票作業が進められ、シリア人民議会のラハム議長は、4日夜、アサド大統領が88.7%の票を獲得してほかの候補に圧倒的な差をつけて当選したと発表しました。アサド大統領はこれで3期目に入ることになり、任期は7年間となっています。
* 6日、ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典がフランスのコルビルシュルメールにあるアメリカ軍戦没者墓地で、開催されました。式典には同国のオランド大統領や、アメリカのオバマ大統領、イギリスのエリザベス女王など世界の要人や退役軍人が出席しました。