7月9から一週間の主な国際ニュース

カンボジアで開かれていたASEAN東南アジア諸国連合関連外相会議は、一連の会議を終えましたが、一部のASEAN加盟国が中国と対立している南シナ海問題の議論で紛糾し、共同声明どころか議長声明すら出されない異例の事態となりました。南シナ海問題が最大の焦点となったのが今回の会議の特徴です。ASEANのスリン事務局長は「声明は一切(いっさい)でません」、「ASEAN加盟10カ国は大国との付き合い方を考えなければならない」と述べました。

シリアの反体制派組織「地域調整委員会」によりますと、中部ハマ県タラムセで12日、政府軍や政府支持派の民兵組織「シャッビーハ」によるとみられる攻撃があり、女性や子供を含む220人が死亡しました。これについて、反体制派は、「アサド政権による新たな虐殺だと非難しています。これが事実だとすれば、これまでで最大規模の住民殺害となります。これを受けて、国連のパン事務総長は声明を発表し、「ひどい大量殺害の報告に怒りを感じる。重火器などによる無差別の攻撃を最も強いことばで非難する」として、アサド政権は合意した停戦案に明らかに違反していると批判しました。

 

アメリカのクリントン国務長官は先月、就任したエジプトのモルシ大統領と初めて会談し、エジプトがイスラエルと結んでいる平和条約を今後も維持するよう求めました。会談後、記者会見でクリントン長官は、平和条約が地域の安定に不可欠だとしたうえで「条約を維持することで、モルシ大統領は国内の経済問題などに集中できる」と述べ、エジプトの利益になると強調しました。これに対し、モルシ大統領も「相手が条約を守る限り我々も守る」と述べ、イスラエルと関係の深いアメリカの意向に配慮を示しました。

 

フランス革命記念日の14日、パリのシャンゼリゼ通りで恒例の軍事パレードが行われました。5月にオランド大統領が就任してから初めてとなるパレードは「国家と世界の平和への貢献」がテーマとしました。UNIFIL 国連レバノン暫定軍に参加した約130人を先頭に、約5千人のフランス軍将兵らが行進、オランド大統領が閲兵(えっぺい)しました。大統領は、パレードの後、アフガニスタンで死傷したフランス兵や遺族らとも面会しました

スーダンのバシル大統領と南スーダンのキール大統領は14日夜、AU=アフリカ連合首脳会議を前にエチオピアの首都アディスアベバのホテルで会談しました。4月に南北間の戦闘が激化してから両首脳が顔を合わせるのは初めてですスーダンの同行筋によりますと、会談は約1時間にわたって行われました。両大統領は1月に同じアディスアベバで開かれたAU首脳会議の際にも会談しています。

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