(VOVWORLD) -
先週、NATO=北大西洋条約機構首脳会議は、ブリュッセルで2日目の討議を行い、閉幕しました。会議では差し迫った問題を解決することで一致し、NATOの加盟国の離脱問題に関する懸念を削除したとしています。
会議で、トランプ大統領が求める加盟国の国防費増大で合意したものの、トランプ氏は12日、不満を繰り返した上、加盟国に目標達成への強い圧力をかけました。米欧の軍事同盟の結束には不安が残りました。
首脳らは、アフガニスタン支援やウクライナとの協力の継続などに合意しました。初日の11日には2024年までに国防費をGDP=国内総生産比2%に引き上げる目標の達成が加盟国の「揺るぎない責任」とする共同宣言を採択しました。
トランプ氏は12日の記者会見で「NATOの費用のおそらく90%を払ってきた」と述べ、欧州が貿易でアメリカから利益を得ながら安全保障もアメリカに頼る状況を批判しました。加盟29カ国のうち大半の加盟国の国防費が目標を下回る現状に「極めて不満」と語り、最終的に目標を4%に倍加することが望ましいと主張しました。
一方、首脳会議の成果には「NATOは2日前より強くなった」と評価しました。NATOを離脱する考えがないことも明らかにしました。
トランプ大統領は共通目標について突然、「4%」への倍増を求める揺さぶりをかけました。安全保障でアメリカに頼る欧州諸国が巨額の対米貿易黒字を抱える通商関係への不満をあらわにしました。
しかし、トランプ大統領がNATO首脳会議における問題に対し緩和態度を示すことから、アメリカ政権がNATO諸国とアメリカとの関係を削除したくないという観点を見せています。