ハノイは冬に向かっており、各通りにはやわらかい日差しが注いでいますが温度は15度から20度ぐらいです。皆さんのお住まいの町はいかがですか。前回、音楽散歩道でユネスコにより認定された無形文化財であるベトナム中部の民謡「ビ」と「ザム」をお届けしましたが、今日のこの時間は北部の民謡や曲をお届けします。
ベトナム北部バクニン省はクァンホという民謡の発祥地です。現在まで、この地には100曲あまりの古いクァンホが保存されており、ベトナム民族だけでなく世界の 貴重な文化遺産となっています。
ベトナム人のある作曲家は「民謡クァンホを一度聞くと、もっと聞きたくなり、いつまでも聞いていたい」と言いました。民謡 クァンホもユネスコにより、無形文化財として認定されました。
では始めに民謡、クァンホの一曲「花は香り、蝶は舞う」をどうぞ。
ベトナム北部ホン川デルタには民謡クアンホー、伝統的歌唱のカーチュー、伝統的歌劇ハットチェオなどが有名です。中部に行くと民謡のビーザム、南部は伝統 歌劇ドンカータイトゥで有名ですが、テンは北部山岳地帯に住むターイ( Tay)族、ヌン族などの少数民族の文化生活と切り離せないものとなっています。
続いて、民謡カーチュー「故郷の春」をどうぞ
北部の人々は昔から民謡を歌うと、順調な天候を祈り、長寿、男女の幸せな愛、幸運などを祈る民謡を歌い、その中で、「テン」(then)という独自の民謡が入っています、日常生活で歌われているテンは故郷の旅情や人々の美しさを讃えるものもあります。民謡テンは山岳地帯の多くの地方で歌われていますが、それぞれの地方によって、テンは異なっています。ランソン省の民謡テンは切ないメロディがありますが、トェンクアン省の民謡テンのリズムは早く、そして、ハ・ザン省の民謡テンはゆるやかなリズムです。
ではおしまいに「テン」という民謡。一曲をお楽しみください。タイトルは「私の故郷」です。
いかがでしたか、皆さん、今日はベトナム北部の民謡をお届けしました。それでは今日の音楽散歩道はこれで終わります。来週のこの時間をまたお楽しみにごきげんよう。