イスラエル軍 レバノン南部で“限定的な地上作戦を開始した”
(VOVWORLD) -イスラエル軍は1日、隣国レバノンの南部でイスラム教シーア派組織ヒズボラに対して、地域と標的を絞った限定的な地上作戦を開始したと発表しました。去年10月にパレスチナのガザ地区で始まった戦闘がレバノンにまで本格的に広がり、激しさを増すことが懸念されています。
(写真:AFP) |
イスラエル軍は1日午前2時ごろ、日本時間の午前8時ごろ、「数時間前にレバノン南部で地域と標的を絞った限定的な地上作戦を開始した」と発表しました。イスラエル軍の発表を前に、アメリカ国務省のミラー報道官は30日、記者会見で、イスラエル側から地上作戦について説明があったと明らかにした上で「現時点では国境付近のヒズボラの施設を標的とした限定的な作戦だと聞いている」と述べていました。
また、これに先だってヒズボラのナンバー2のカセム師は声明でイスラエルへの攻撃を続けるとしたうえで「われわれはいかなる攻撃にも立ち向かう。地上戦の準備もできている」と述べ、徹底抗戦の構えを示していました。
イスラエル軍は9月27日に行ったレバノンの首都ベイルート近郊にあるヒズボラの本部への空爆で最高指導者のナスララ師を殺害したあとも、ヒズボラへの攻勢を続けています。イスラエルは、2006年にヒズボラがイスラエル兵を連れ去ったことをきっかけに軍の地上部隊がレバノン南部に侵攻し、およそ1か月にわたって大規模な戦闘が続きました。
イスラエル軍が限定的な地上作戦に踏み切ったことで、去年10月にパレスチナのガザ地区で始まった戦闘がレバノンにまで本格的に広がり、激しさを増すことが懸念されています。(NHK)