インドと中国 国境地帯の係争地で両国軍のパトロールに合意
(VOVWORLD) - インドと中国は、国境が定まっていない係争地における暫定的な国境として「実効支配線」を協定で定めていますが、周辺では断続的に衝突が起き、2020年には双方の軍に死傷者が出る事態となりました。
インドと中国の国境地域であるガガンギルを巡回するインド兵士(写真:AFP/TTXVN) |
インド外務省は、国境地帯の係争地をめぐって緊張関係が続く中国との間で、両国軍のパトロールに関する取り決めに合意したと発表しました。両国の首脳が出席するBRICSの首脳会議を前に、双方が関係改善を図った可能性が指摘されています。
インドと中国は、国境が定まっていない係争地における暫定的な国境として「実効支配線」を協定で定めていますが、周辺では断続的に衝突が起き、2020年には双方の軍に死傷者が出る事態となりました。
こうした中、インド外務省は21日、中国との間で「実効支配線」の周辺における両国軍のパトロールに関する取り決めに合意したと発表しました。
詳しい合意の内容は明らかにされていませんが、インドのジャイシャンカル外相は「この合意によって国境地帯に平和と平穏が戻ることを期待する」と述べました。
インドのモディ首相と中国の習近平国家主席はいずれも、22日からロシアで始まるBRICSの首脳会議に出席する予定で、これを前に双方が関係改善を図った可能性が指摘されています。
インドメディアは、BRICSの会議に合わせて2020年の軍の衝突以降、緊張関係が続いてきた両国の間で首脳会談が行われる可能性もあると伝えています。(NHK)