(写真:ロイター)
(NHK)トランプ大統領は24日、議会下院の本会議でオバマケアを撤廃し、別の制度に変える代替案の採決を予定していましたが、野党・民主党に加え、共和党内の保守強硬派の議員らも反対し、否決される可能性が高いとして、共和党のライアン下院議長と取り下げることで合意しました。
アメリカのメディアは、トランプ大統領にとって大きな敗北になったと伝えています。一方、トランプ大統領は、記者団に対して、今後も医療保険制度の改革を目指す考えを示したうえで、次の政策課題として「大規模な減税を含む税制改革に力強く取り組む」と述べました。ただ、税制改革をめぐって焦点となっている輸出の際の税負担を軽くする一方、輸入の際の負担を重くする法人税の仕組みを見直す案については、共和党内でも意見が分かれています。
今回の事態で共和党内にもトランプ大統領に従わない議員がいることが浮き彫りになり、支持者の期待が大きい税制改革やインフラ投資の実現も不透明な状況になっていて、トランプ大統領は厳しい政権運営を迫られそうです。