オミクロン株、欧州で急拡大「ワクチンだけでは防げない」

(VOVWORLD) - 欧州で新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の感染者が急拡大しています。イギリスは新規感染が1日10万人に迫る勢いで、オランダはロックダウン(都市封鎖)に踏み切り、他国も行動制限を強化するなど、クリスマスを目前に警戒が強まっています。
オミクロン株、欧州で急拡大「ワクチンだけでは防げない」 - ảnh 1   イギリス・ロンドン中心部の様子=AFP

WHO=世界保健機関のクルーゲ欧州地域事務局長は21日、「オミクロン株は今やイギリス、デンマーク、ポルトガルなど多くの国で支配的となった」と指摘しました。

今後数週間でさらに多数の国で主流になるとし「既に逼迫している各国の医療体制をさらに追い込むだろう」と警告しました。

イギリスでは17日に新規感染者が9万3000人超で過去最多となり、21日も9万人台を記録しました。ロンドンのカーン市長は18日に「重大事態」を宣言し、「入院患者の大多数はワクチン未接種者だ」として、接種促進を呼び掛けました。

EU=欧州連合の感染症対策機関、欧州疾病予防管理センターは「ワクチンだけではオミクロン株の影響は防げない」と指摘しました。ワクチン以外の対策を取る国が増えています。オランダは19日から必需品以外の商店や飲食店の営業を禁じる都市封鎖に踏み切り、デンマークも映画館や遊園地などの娯楽施設を閉鎖しました。ドイツやスウェーデンも21日に行動規制強化を発表しました。フランス政府報道官も21日、飲食店などへの入店時に提示する「衛生パス」から陰性証明を除いてワクチン接種証明のみに変更する法案の提出を急ぐ考えを示しました。

一方、イギリスではクリスマスの家族の集まりや経済活動を重視する考えから、与党保守党内の一部に行動規制強化に根強い反対論があります。ジョンソン首相は21日、「クリスマスまでは新たな規制は課さない」と明言しました。状況を注視し、26日以降に必要なら追加措置を取るとしました。(東京新聞)

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