チン・ディン・ズン副首相は、21日から23日の日程で、アイルランド公式訪問を行いました。訪問期間中、ズン副首相は、アイルランドのマイケル・D・ヒギンズ大統領と会見したほか、マイケル・クリード農業・食料・海洋大臣や、チャールズ・フラナガン外務貿易大臣と会談しました。

ヒギンズ大統領との会見で、ズン副首相は、「ベトナムはハイテク農業や、教育訓練、エネルギーなどの分野でアイルランドとの協力を強化していきたい意向がある」と再確認しました。これに対し、ヒギンズ大統領は、「アイルランドもベトナムとの協力強化を重視している」と強調しました。また、双方は、農業生産や、エネルギー、気候変動対応などの分野で協力を促進していくことで一致しました。

クリード農業・食料・海洋大臣との会談で、ズン副首相はアイルランド側に対し、ベトナム産農・林・水産物がアイルランドに進出し、そして、アイルランドを通じて欧州市場にアプローチするように有利な条件を作り出すよう提案しました。一方、クリード大臣は、「アイルランド政府は、薬品や、乳製品、肉製品などの分野でベトナムとの協力を促進していく用意がある」と明らかにするとともに、「アイルランドはベトナムがEU=欧州連合との協力を強化することを支持する」と再確認しました。

フラナガン外務貿易大臣との会談で、ズン副首相はアイルランド側に対し、EUが早期にベトナムとのFTA=自由貿易協定を批准し、ベトナム経済を市場経済として認定することを支持するよう要請しました。これに対し、フラナガン大臣は、「2017～2020年期における両国間の協力戦略の優先課題に従って、ベトナム経済社会発展や、気候変動への対応、貧困解消などを支援していく」と明らかにしました。