5人に候補者=AFP
EU=ヨーロッパ連合との関係や移民問題などが大きな争点となったフランス大統領選挙は、日本時間の23日午後3時から投票が始まりました。今回の投票で過半数を獲得する候補がいなければ、上位2人による決選投票が行われますが、EUに反対する極右政党と急進左派の候補が決選投票に勝ち進めば、EUが一気に不安定になるおそれもあり、結果が注目されます。
フランス大統領選挙の投票は23日午前8時(日本時間の午後3時)から、フランス各地のおよそ6万7000か所の投票所で一斉に始まりました。
選挙には11人が立候補していて、このうち中道で無所属のマクロン前経済相、極右政党・国民戦線のルペン党首、中道右派の共和党のフィヨン元首相、それに急進左派の左派党のメランション元共同党首の4人が、EUとの関わりや治安対策、移民問題などを争点に激しい論戦を繰り広げてきました。
今回の投票で過半数を獲得する候補がいなければ、来月7日に上位2人による決選投票が行われますが、直前の世論調査では4人の候補が支持率20%前後で競り合っていて、どの候補が決選投票に進むのか予断を許さない状況です。
とりわけ現在のEUには反対の立場をとる極右政党のルペン氏と急進左派のメランション氏が決選投票に勝ち進めば、イギリスの離脱で揺れているEUが一気に不安定になりかねないとして、金融市場では警戒感が広がっています。
また、投票日直前の今月20日には、パリ中心部で警察官3人が殺傷される銃撃事件が起きたことから、政府は各地の投票所などに、合わせて5万人の警察官や兵士を配置してテロの警戒に当たる方針です。
投票は日本時間の24日午前3時に締め切られ、即日開票されて、24日朝には大勢が判明する見通しです。(NHK)