発表会の様子

今回の報告書によりますと、ベトナムは2013年以降、最もランキングを上げた中所得国8カ国の1つに選ばれました。さらに注目すべきは、ベトナムが14年連続で自国の発展レベルを上回るイノベーション成果を達成した3カ国の1つだという点です。

この発表会にオンラインで参加したファム・ミン・チン首相は、ベトナムは世界平和と地域協力、発展のためのイノベーションを推進する一方で、戦争や不公正な競争、人々の生活を脅かすようなイノベーションには反対の立場を取っていると語りました。チン首相は、「イノベーションは人々のためにあるべきで、その恩恵は確実に国民に還元されなければならない」と強調しました。

また、先進国や豊かな国々に対し、発展途上国への支援を呼びかけました。具体的には、制度構築、財政支援、人材育成、先端技術の移転、効率的な統治システムの構築などの分野での協力を求めています。

ベトナムは教育と科学技術を国家戦略の最重要課題と位置付けており、イノベーションを国の発展と繁栄、国民の幸福度向上の鍵と考えています。そのため、WIPOをはじめとする国際機関や専門家からの支援を歓迎し、持続可能な発展に向けたイノベーション推進に活用したいとしています。

WIPOのダレン・タン事務局長は、ベトナムの近年の社会経済発展を称賛し、ベトナム政府が科学技術、イノベーション、知的財産権の重要性を認識していることを高く評価しました。