ベトナム・UAE、両国関係を包括的パートナーシップに格上げ
(VOVWORLD) - 28日、(UAE)アラブ首長国連邦の首都アブダビで同国を公式訪問中のベトナムのファム・ミン・チン首相は、UAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領と会談を行いました。両首脳は、両国関係を包括的パートナーシップに格上げすることで合意し、幅広い分野での協力強化を約束しました。
会談の様子 |
同日発表された共同宣言では、まず安全保障面での協力強化が明記されました。これには、国防・安全保障、司法、法律分野での連携に加え、地域の平和と安定の維持、海上安全保障、国際サプライチェーンの保護などが含まれています。また、両国は地域・国際フォーラムでの協力も継続していくことで一致しました。
経済分野では、(CEPA)包括的経済連携協定の積極的な実施を通じて、二国間貿易額を200億ドルまで拡大することを目指します。投資協力の対象分野も、従来の石油・ガスから、再生可能エネルギー、IT、デジタル転換、物流、農産物加工まで大きく広がります。特筆すべき点として、UAEはホーチミン市に計画されている金融センターの設立に向けて、経験共有と投資支援を行うことを表明しました。
さらに、両国は将来を見据えた新たな協力分野も開拓していきます。UAEはベトナムのハラール認証センター設立を支援し、ハラール関連産業の発展を後押しします。また、環境面では、エネルギー転換とグリーン化に向けた協力を強化することで合意しました。
人的交流の促進も重要な合意事項となっています。両国は一般旅券所持者の査証免除に向けた協議を開始するほか、観光、文化、スポーツ分野での交流拡大や、教育・医療分野での協力強化にも取り組んでいく方針です。