マクロン氏=
AFP/TTXVN
フランス大統領選挙で、中道のマクロン前経済相と極右政党のルペン党首の2人が決選投票に進んだ結果を受け、オランド大統領がマクロン氏への投票を呼びかけるなど、ルペン氏の当選を阻止しようと声を上げる有力者が相次いでいます。
フランス内務省によりますと、今月23日に行われた大統領選挙の投票の結果、中道の無所属、マクロン前経済相の得票率が24.01%、極右政党・国民戦線のルペン党首の得票率が21.3%となり、11人の候補者のうち、この上位2人が決選投票に進みました。
この結果を受け、フランスのオランド大統領は24日、声明を発表し、「極右政党はフランスにとってリスクだ。フランスの孤立だけでなく、EU=ヨーロッパ連合を崩壊に導く危険がある」と述べました。そのうえで「マクロン氏はフランスの価値を守り、国民を結束させる」と述べて、来月7日の決選投票でマクロン氏に投票するよう呼びかけました。
また、AFP通信によりますと、カズヌーブ首相やフランス最大の経済団体のトップのガターズ氏が、マクロン氏を支持する考えを示したということです。
このほか、選挙で敗北した共和党のフィヨン元首相や社会党のアモン前教育相もすでにマクロン氏への支持を表明していて、ルペン氏の当選を阻止しようと声を上げる有力者が相次いでいます。
こうした中、ルペン氏は決選投票までの間、国民戦線の党首の座から一時的に離れると表明しました。ルペン氏としては、国民戦線の支持層以外にも支持を広げる狙いがあるものと見られ、自身の当選を阻止しようという勢力との間でせめぎあいが続きそうです。