南スーダンのPKO、1年延長 国連安保理採択 武器禁輸は見送り
【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は16日、南スーダンで市民保護などに当たる国連平和維持活動(PKO)の国連南スーダン派遣団(UNMISS)の任期を来年12月15日まで延長する決議案を全会一致で採択しました。
(写真:Zing)
UNMISSは日本の自衛隊が参加する唯一のPKOで、今月中旬から「駆けつけ警護」などの新任務が可能となりました。
米国は11月、南スーダンに武器禁輸などの制裁を科す草案を各国に提案していましたが、中露などは「時期尚早」と反対し、武器禁輸は見送られました。
政府軍と反政府勢力の対立が続く南スーダンでは7月に首都ジュバで大規模な戦闘が発生し、昨年8月に双方が署名した和平協定は事実上崩壊しました。対立は激化しているとされ、今月末で退任する潘基文事務総長は16日の最後の会見で、南スーダン情勢について「ジェノサイド(民族・集団の計画的な抹殺)のリスク」があると警告、安保理に対し「懲罰的な措置」を取るよう求めました。