国連 食糧不足のイエメン支援に21億ドルの拠出呼びかけ
(写真:AFP/TTXVN)
(NHK)内戦が続くイエメンについて、国連は食糧不足が深刻で、およそ1900万人が支援を必要としているなど、世界最大規模の人道危機に発展しているとして、国際社会に対し、総額21億ドル(およそ2300億円)の拠出を呼びかけました。
イエメンではハディ政権と、首都サヌアを含む北部の広い範囲を掌握した反体制派による内戦が、2年以上にわたって続いていて、食糧を生産して供給する体制が各地で失われるなどして、深刻な食糧不足に陥っています。
国連は25日、スイスのジュネーブでイエメンへの支援について検討する会合を開き、グテーレス事務総長は「人口の3分の2に当たる1900万人近くが人道支援を必要としている。世界最大の人道危機だ」と述べ、国際社会に対し、総額21億ドル(およそ2300億円)の拠出を呼びかけました。
国連によりますと、特に子どもについては、46万人余りが深刻な栄養不足の状態にあり、支援が届かなければ、飢えなどで死亡するおそれがあるということです。
会合に参加した滝沢外務政務官は、日本は6200万ドル(およそ68億円)を拠出すると表明したうえで、「この会合が、イエメンの深刻な人道危機に対する国際社会の関心を高めてくれることを願う」と述べ、日本として、継続的に支援していくと強調しました。