日中、早期の外相相互訪問を調整 石破首相、習近平国家主席と初会談
(VOVWORLD) - 現地時間の15日、石破茂首相は、訪問先である南米ペルーの首都リマにおいて、中国の習近平国家主席と初めて会談されました。
両首脳は「戦略的互恵関係」の包括的な推進を確認するとともに、首脳を含むあらゆるレベルで意思疎通を強化する方針で一致されました。また、日中両国外相による早期の相互訪問と閣僚級ハイレベル対話の実施を調整する方針を申し合わせられました。
日中両国が対話を促進する背景には、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海問題や中国国内での邦人拘束といった懸案がある一方で、経済や人的交流などの分野で協力を進めることで建設的かつ安定的な関係の構築を目指す狙いがございます。「戦略的互恵関係」とは、双方の立場が異なる問題における対立よりも実利を重視する考え方であり、2008年の日中共同声明に明記されたものです。
また、会談では、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出に関連して、中国が全面的に停止していた日本産水産物の輸入を再開するとの合意を着実に履行することも確認されました。
会談後、石破首相は記者団に対し、「頻繁に意思疎通や往来を行い、課題や懸案を減らすため、互いに取り組んでいきたい」と強調されました。(共同通信)