イタリアで開かれていたG7=主要7か国の財務相・中央銀行総裁会議は、各国が格差の是正のために経済成長や雇用拡大につながる政策を進めることを盛り込んだ共同声明を発表して、閉幕しました。今後、G7サミット・首脳会議に向けて、自由貿易の推進などで結束できるかが焦点となります。
会議の参加者 =AFP/TTXVN |
イタリア南東部のバーリで開かれていたG7は、日本時間の13日夜、2日間の討議を終え、共同声明を発表しました。
この中で、今回の会議の主要なテーマとなっていた格差の問題について、「過度な格差は世界経済の信認と将来の成長力を損なう」などと懸念を示したうえで、各国が格差を是正するため、経済成長や雇用の拡大につながる財政政策や構造改革に取り組むことを盛り込みました。
また、世界各地で病院や企業などへの大規模なサイバー攻撃が相次いで明らかになる中、「主要国の経済にとってサイバー攻撃の脅威が増している」として、各国が協調して対応を強化するとしました。
一方、貿易については、アメリカのトランプ政権の意向を踏まえ、「保護主義に対抗する」という自由貿易の推進を強調する文言は、ことし3月のG20=主要20か国の会議に続いて今回も盛り込まれず、サミットの討議に委ねることになりました。
今月下旬のG7サミットにはアメリカのトランプ大統領が初めて出席する予定ですが、G7が世界経済の成長のために自由貿易の推進などで結束できるかが焦点となります。(NHK)