ホアイ こんにちは、ホアイです。アンさんとハノイ便りをお送りします。アンさん、よろしくお願いします。
アン お願いします。ホアイさん。中部クァンナム省ナムザン県は美しい自然風景に恵まれる他、ここに住む少数民族カトゥー族は豊かな伝統的文化を持っています。近年、日本のFIDR (ファイダー)公益財団法人国際開発救援財団の支援により、カトゥー族の人々は観光活動を行えるようになりました。今日のこの時間はカトゥー族の自立的な観光開発(コミュニティー・ベースド・ツーリズム)についてご紹介しましょう。
ホアイ 日本のFIDR (ファイダー)国際開発救援財団はどんな団体ですか?
アン そうですね。FIDR(ファイダー)は、アジアの開発途上国の子どもたちへの支援を中心に活動するNGOです。FIDRベトナム事務所は、中部の山岳地域クァンナム省ナムザン県で、この地域に住む少数民族「カトゥー族」を支援しています。
ホアイ この活動は、2001年から10年以上に渡り続けており、これまでに、教育や農業、保健衛生、収入の向上など、広い分野の活動により地域の生活水準の向上に成果を上げています。
アン カトゥー族の人々が協力して地元の良さを国内外からの観光客に実感してもらう観光地づくりの活動に取り組んでいます。現在、実施されているプロジェクトは、「カトゥー観光」の魅力アップにつながる、カトゥー族のムック本の製作やツアー客を迎えるための説明書きの設置、また、トイレやお土産物屋さん施設の支援を行います。
ホアイ 今日のハノイ便りは、中部クアンナム省のカトゥー族のコミュニティー・ベースド・ツーリズムについてお伝えしています。ここで、 一曲お送りしましょう。「~」です。
(曲)
「Tieng chay tren soc bom bo」をお送りしました。
アン ホーチミンルートの前身であるチュオンソン・ルートはナムザン県を通っているので、現在、ここにはかつての戦争中にあったチュオンソンルートが再現されました。そこには人民軍の診療所、南部に行軍して行く兵士の宿場、爆撃を避けるための地下壕などがあります。
ホアイ ナムザン県を訪れた日本人松本さんはかつての戦争中、日本でのベトナム反戦運動に積極的に参加しました。アメリカ軍がベトナムに散布した枯葉剤の後遺症を物語る映像を前にすると心が痛みます。松本さんの話です。
(日本語のテープ)
アン ナムザン県を訪れる観光客はカトゥー族の伝統的舞踊を鑑賞したり、カトゥー族の伝統的衣装を試着したりするだけでなく、地元の独特な食文化を体験できます。
現場の音
ホアイ カトゥー族の伝統的民族衣装を身につけたヤサカ・オオツキさんはカトゥー族の焼き肉をつくったり、自作の織物をしたりするなどの体験ができるといいます。ヤサカさんの話です。
(テープ)
アン 近年、FIDRはベトナム中部クァンナム省ナムザン県で地域総合開発事業を実施しました。その中から芽生えた少数民族手工芸支援事業は、カトゥー族の伝統織物づくりを活かした収入アップを進めてきました。
ホアイ こうした取り組みは地域の経済的な成長にとどまらず、民族の誇りや自信が高まるといった変化をもたらしてきましたね。
アン そうですね。さらに、カトゥー族の持つ伝統や独自の文化・社会・豊富な自然といった価値=地域資源を活用した自立的な観光開発(コミュニティー・ベースド・ツーリズム)の実施により、カトゥー族の人々は観光客を迎えることができるようになりました。
ホアイ では、おしまいに一曲お聴き頂きましょう。「~」です。
(曲)
「Tieng dan Talu」をお送りしました。
今日のハノイ便りは、中部クアンナム省のカトゥー族のコミュニティー・ベースド・ツーリズムについてお伝えしました。それでは、今日はこのへんで。