クアンビン省のコミュニティ・ベースド・ツーリズムの開発

(VOVWORLD) - クアンビン省は、フォンニャー・ケーバン国立公園を活用して観光を発展させる方針ですが、ホームステイをはじめとするコミュニティ・ベースド・ツーリズムも発展させています。

ベトナム中部クアンビン省は近年、魅力的な観光地として国内外の観光客をひきつけています。これは、世界遺産フォンニャー・ケーバン国立公園を擁することによるものであり、ホームステイをはじめ、コミュニティ・ベースド・ツーリズムの開発に力を入れていることによるものでもあります。

クアンビン省のコミュニティ・ベースド・ツーリズムの開発 - ảnh 1 自転車に乗りながら、クアンビン省の農村の風景を楽しんでいる外国人観光客

フォンニャー・ケーバン国立公園の総面積はおよそ34万ヘクタールで、地質と歴史的価値、及び、地形的な価値がある他、壮大で幻想的な美しさに恵まれています。この国立公園は2回にわたり、UNESCO=国連教育科学文化機関により世界自然遺産として認定されています。最初は2003年、地質基準で世界自然遺産に、そして、2015年「生態系」と「生物多様性」の2つの基準でも世界自然遺産に認定されました。

現在、フォンニャー・ケーバン国立公園にある多くの洞窟が観光面で利用されています。フォンニャー洞窟の長さは7.729メートルで、その美しさ、大きさ、広さなどから最高の評価を与えられています。そして、ソンドン洞窟の高さは200メートル、幅200メートル、長さおよそ8.5キロメートルで、世界最大規模の洞窟と評されています。この洞窟にある様々な形をした鍾乳石はまるで自然が造り出した芸術作品のようで、観光客を虜にしています。

クアンビン省は、こうしたフォンニャー・ケーバン国立公園を活用して観光を発展させる方針ですが、ホームステイをはじめとするコミュニティ・ベースド・ツーリズムも発展させています。

クアンビン省のコミュニティ・ベースド・ツーリズムの開発 - ảnh 2地元の市場を見学している観光客 

クアンビン省ボチャック県フンチャック村に住むホアン・ニャットさんはもともと猟師でしたが、フォンニャー・ケーバン国立公園が有名な観光地になってから、ホームステイを運営することにしました。ホームステイに泊まる観光客は、フォンニャー・ケーバン国立公園の壮大な自然風景を楽しむとともに、地元の素朴な生活を体験することができます。ニャットさんの話です。

(テープ)

「外国人観光客の多くは地元住民の家に泊まりたがっています。ホテルなどはちょっとうるさいからです。また、地元の素朴な生活を体験できるからです。住民とともに、農作業をしたり、牛の世話をしたりすることなどは外国人観光客をひきつけているようですよ。」

ボチャック県クナム村に本部を置くLe Mittchel旅行会社の社長レ・ティ・ビックさんは、クアンビン省のコミュニティ・ベースド・ツーリズム開発に先頭に立ちました。いろいろなところへ行ったことのあるビックさんは、フォンニャー・ケーバン国立公園はもちろん、故郷の農村の風景と生活は最高であると思い、ホームステイをすることにしました。彼女のホームステイはクアンビン省で最も有名なホームステイとなっていて、月に千人以上の観光客が泊まっています。ビックさんは地元の農家にホームステイの運営のやり方を教えていて、クアンビン省のホームステイネットワークをつくろうとしています。ビックさんの話です。

(テープ)

「私たちは、観光客が面白い体験を楽しむために、コミュニティー・ベースド・ツーリズムを開発しています。観光客が面白い体験を楽しめば、帰国してからクアンビン省の観光PRをしてもらうという効果もあると思います。クアンビン省の風景は、そのままの美しさをもっていて、地元の住民も素朴な生活を送っていますので、その美しさを保ちながら、持続可能な観光開発に力を入れてゆく方針です。」

クアンビン省のコミュニティ・ベースド・ツーリズムの開発 - ảnh 3畑仕事を体験している観光客 

現在、クアンビン省の各県の中で、ボチャック県はコミュニティー・ベースド・ツーリズムを最も開発している地方の一つです。このツーリズムは観光客を魅了し、地元の住民の収入増加に役立っています。ボチャック県人民委員会のグエン・フ・ホン副委員長によりますと、ホームステイをしている農家の収入は月に2千万ドン以上(日本円で10万円)で、これは農作業の収入よりかなり高いです。そのため、これからも、ホームステイをしようとする農家を財政的に技術的に支援してゆくとしています。

一方、クアンビン省観光局のダン・ドン・ハー副局長は、同省は観光を優先的にした経済にする方針であると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「観光に対する社会の認識を向上させなければなりません。住民一人一人に、故郷に対する誇りを芽生えさせ、プロのガイドさんのように観光客に温かいもてなしをするようにしています。また、クアンビン省の伝統的職業の価値を発揮させ、コミュニティー・ベースド・ツーリズムを開発したいと思います。」

こうした取り組みにより、クアンビン省は観光の持続可能開発を目指すことでしょう。

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