テイグェン地方のドラ演奏空間の確保への取り組み

(VOVWORLD) -この竹製のドラはエデ族の言語で、「チンクラム」と呼ばれます。チンクラムが長さ31センチから43センチの竹の管あわせて6から8本から構成され、それぞれの竹の筒には一つのバチが付随されます。

ホアイ こんにちは、ホアイです。

アン こんにちは。アンです。ベトナム中部高原地帯テイグェン地方のドラ演奏空間がこの前、ユネスコにより「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」として認定されましたが、現在、その空間は日増しに狭くなりつつありますね。

ホアイ そうですね。しかし、中部高原地帯テイグェン地方ダクラク省ブオンマートート市のエアタム地区ムドゥク集落の青少年はドラの演奏に夢中になっています。

これは本当に素晴らしいことですね。今日のこの時間はテイグェン地方のドラ演奏空間の確保への取り組みについてお伝えします。

ホアイ はい。

現場の音

これはムドゥク集落のドラ演奏クラブが竹製のドラを奏でた音声です。竹製のドラは中部高原地帯テイグェン地方に住むエデ族の伝統的楽器です。

テイグェン地方のドラ演奏空間の確保への取り組み - ảnh 1

この竹製のドラはエデ族の言語で、「チンクラム」と呼ばれます。チンクラムが長さ31センチから43センチの竹の管あわせて6から8本から構成され、それぞれの竹の筒には一つのバチが付随されます。演奏する時、バチで叩いて、音を出します。

ホアイ エデ族の楽器の中で最も貴重なのは銅製のドラですが、竹製のチンクラムはドラより親しみがあると言えます。ドラはテイグエン地方に住むほとんどの少数民族が持っている楽器ですが、チンクラムはエデ族以外、他の民族が持たないのです。

さて、ムドゥク集落のドラ演奏クラブのメンバーはいずれも年齢が少ないですが、ドラの演奏の技術が経験がある芸人に少しも劣りません。この演目は先月10日、ダクラク省ブオンマートート市に開かれた各民族の文化スポーツ祭りの決勝戦に進出しました。

ホアイ このクラブのメンバーの一人 イバンエバンさんは「このような大規模なイベントで演奏するのは今回が初めてである。熟練した芸人と共に公演でき、嬉しく思っている」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「他のメンバーと同じように、まだ幼いのに、村の代表として、このイベントで演奏するからちょっと心配していますが、決勝戦に進出でき、誇りに思っています。今後も、私達のドラ演奏クラブがさらに発展し、エデ族の伝統的文化の保存に寄与できればと思います」

ホアイ 3年前に結成されたムドゥク集落のドラ演奏クラブは現在12人からなります。年齢は9才から17才までです。毎週、このクラブのメンバーは2,3回に集まって、ドラ演奏を練習します。

このクラブの最年少であるイリアン・ニエク・ダムさんは6才の時から、ドラの練習を始めましたが、今では、上手にドラをあやっています。イリアン・ニエク・ダムさんの話を聞いてみましょう。

(テープ)

「ドラの鳴らす練習し始めたる前、琴の弾き方を学んでいたから、音の強弱やリズムをとることができます。今はもううまく、ドラの演奏ができますよ」

ムドゥク集落のドラ演奏クラブのメンバーを指導する芸人イヒュ・ニェク・ダムさんはクラブのメンバーが若い子小さいなのに、エデ族の伝統的楽器を愛用していることを嬉しく思っています。ドラの音はエデ族の魂のように貴重なものですから、次の世代に伝えたいということです。

ホアイ この10年、イヒュ・ニェク・ダムさんはエデ族の村々にあるおよそ10のドラ演奏クラブを教えてきました。現在、これらのクラブのメンバーはドラを上手く演奏でき、ダクラク省内外での演奏を行えるようになりました。

特に、イヒュ・ニェク・ダムさんの出身地であるムドゥク集落で、2004年以来、同集落のドラ演奏クラブは各レベルのコンテストに優秀な成績を収めました。これはイヒュ・ニェク・ダムさんに原動力を作り出すものとなっています。

ホアイ イヒュ・ニェク・ダムさんの話です。

(テープ)

「若者たちがドラの演奏はエデ族の伝統的文化であるということを十分に認識しています。特に、最近、隣の多くの人々は子供たちがドラ演奏講座に参加できるよう頼みました。そのため、ドラ演奏講座に参加する人数が日増しに増えてきました。」

ホアイ 現在、ドラ演奏への愛好は青少年だけでなく、彼らの父兄にも広がっています。父兄たちは子供たちがドラ演奏を励ましたり、支援したりしています。イニンエバンさんはその一人です。子供がドラ演奏クラブのメンバーなので、子供が公演する時は、いつも、応援に行っています。イニンエバンさんの話です。

(テープ)

「父兄である私達は子供たちの演奏に参加できて、嬉しいです。子供がドラ演奏する時は、いつも、時間をやりくりして、応援に行きますよ」

ホアイ ムドゥク集落のエデ族の若い世代はドラ演奏クラブの参加により、自分の民族の伝統的文化価値を継承していますね。

そうですね。このような若者により、エデ族のドラの音が今後も引き続き響き渡ることでしょうね。

そうですね。では、おしまいに、チンクラムの演奏をお送りしましょう。「~」です。

(曲)

「チンクラムの演奏」をお送りしました。今日のハノイ便はテイグェン地方のドラ演奏空間の確保への取り組みについてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。

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