ハノイ便りの時間

ハノイ便りの時間 - ảnh 1

学校に通っている少数民族の子供達



ホアイ:お元気ですか、みなさん。ホアイです。

フン。こんにちは。フンです。

ホアイ。フンさん。ベトナムでは公用語がベトナム語とされており、学校教育ではベトナム語を使うことが奨励されていますね。

フン。そうですね。ところが、少数民族の子どもたちは、家庭や村の中でそれぞれの民族の言語を用いているため、ベトナム語に慣れず、子どもたちは学校で学ぶ時、大きな困難となってしまいますね。

ホアイ。そうですね。ベトナム北部山岳地帯にあるラオカイ省バット・サット県の少数民族の子供達も例外ではありません。これらの少数民族の子供たちが言語による障壁を越えるため、この3年、ベトナム政府はベトナム駐在のユニセフ国連児童基金の代表と協力して「バイリンガル教育」を行っています。具体的には、少数民族の言葉と、ベトナム語の両方話せる先生が両方の言葉を使いながら、遊びや読み聞かせなどを通じて、自然に子どもたちがベトナム語に()(した)しむように工夫をしていますね。

フン。ええ。では、今日のこの時間はバットサット県の小学校でのバイリンガル教育についてお話しましょうか、ホアイさん。

ホアイ。はい。そうしましょう。

現場の音

「僕はフー・コー・ロイです。僕はラオカイ省バットサット県の小学校2年生です。僕らの言葉は少数民族のモン語ですが、今、モン語とベトナム語を同時に学んでいます。大人になった時、平野部で仕事を見つけるチャンスがありますから」

フン。ラオカイ省バットサット県の小学校2年生のフー・コー・ロイくんは上手な公用語で、このように自己紹介しました。ロイくんの自宅は学校から5キロ離れた所にあり、毎日、歩いて通学していますが、学校に行くことが大好きだと、次のように語っています。

            (テープ)

「僕は学校で、ベトナム語のアルファベットや数字を勉強したり、ベトナム語の面白い歌を歌ったりすることができます。学校が大好きです。僕の(あに)2人も学校に通っており、公用語が話せます」

フン。フー・コー・ロイ君の話でした。ロイ君にとって、最も楽しいことはラオカイの町に行って、そこに住んでいる友達と公用語で話し合うことですね。

ホアイ。そうなんです。バットサット県の小学校5年生のリー・チャ・イック君は小学校5年生になって、始めて公用語を学んだのですが、勉強して1年後の今、公用語をうまく話していますね。

フン。そうですね、今年、イック君は中学校1年生になり、ラオカイ省の他の地方の子供達とも自信をもって、公用語で勉強していますね。

ホアイ。ほんとですね。イック君は「僕の村には電気も、電話もなくて、生活は困難ですが、モン族の人々は勉学によって得る利益をよく理解している」と述べ、次のように語りました。

(テープ)

「僕はまだ小さいので学校に通わなければなりません。将来、僕の生活が楽になることを願っています。僕は村の人たちにベトナム語を教える為、先生になりたいのです」

ホアイ。イック君の話でした。では、このへんで、コーヒータイムにしましょうか。フンさん。

フン。はい。「学校に通う」という歌をどうぞ。

話を続けましょうか。ホアイさん。現在、バットサット小学校を含め、ラオカイ省の多くの小学校はバイリンガル教育を行う為の必要な条件を整えてきました。バットサット県教育管理室のビー・ホアン・リエンさんは「現在、バット・サット小学校のカリキュラムは生徒の要望に従って作成されたものであると述べ、次のように語りました。

            (肉声のテープ)

「少数民族の言語モン語と公用語で編纂された教科書4冊を使って、教師の講義と生徒の勉強は楽になりました。少数民族の言葉と、ベトナム語を同時に学ぶことにより、勉強が嫌いになる生徒は居なくなりました」

フン。バットサット県教育管理室のビー・ホアン・リエンさんの話でした。一方、少数民族の生徒はバイリンガル教育に興味をもつだけでなく、生徒の両親も日常生活において公用語の便利さを理解し、子供の学習を支持しています。バットサット小学校のドー・ティ・タイン・グアン校長は次のように語っています。

             (テープ)

「子供の勉強に多くの前進が見られます。具体的には生徒は公用語を上手に話せます。学習意識も高まっています。そして、父兄も子供の学習に関心を寄せるようになり、子供達にノートや教科書、衣服などを買ってくれました」

フン。バットサット小学校のドー・ティ・タイン・グアン校長の話でした。現在、ベトナムの公用語で書かれた教科書はバットサット小学校の生徒にとって馴染んでいるますね。

ホアイ。そうですね。少数民族の子供に対するバイリンガル教育により、これらの子供は広い知識を習得できるようになります。重要なことはこのような教育方法は少数民族の言語と伝統的文化の保存につながってゆくことですね。

フン。そうですね。では。おしまいに、ここで歌をお送りして、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。

ホアイ。はい。 「ターイ族の女教師」をお聞きください。

フン。「ターイ族の女教師」をお送りしました。リスナーのみなさん。今日のこの時間はラオカイ省バットサット県の小学校にあるバイリンガル教育についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はこれで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。           

Chao cac ban

 

 

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