ベトナムのヨサコイ 色とりどりの衣装で舞う

(VOVWORLD) - ベトナム人は今、日本と言えば、富士山や着物、桜などを思い出しますが、将来、よさこいもその中に入ることでしょう。

3月29日から4月1日までハノイで「ハノイ・日本桜祭り2019」が開催され、ハノイ市民と国内外の観光客を魅了しました。今回のイベントでは、桜の美しさのほか、ヨサコイ踊り、茶道、けん玉パフォーマンス、将棋など日本の様々な文化も楽しむことができました。その中で、「よさこい踊り」は多くの来場者に特別な印象を与えました。その印象は、よさこい踊りの動作やその音楽のほか、その衣装が注目されたと言えます。

ベトナムのヨサコイ 色とりどりの衣装で舞う - ảnh 1 東洋こいグループの衣装

実は、 ここ数年、「よさこい」はベトナムの若者の間で人気があり、よさこいブームが起きていると言ってもオーバーではありません。この踊りがいつベトナムに伝わったのかはわかりませんが、2008年に行われたハノイの桜祭りで、初めて多くの人の前で披露されました。祭りのイベントの一つでしたが、マスメディアと人々の注目を集めて若者たちの間で人気が上昇しました。その頃から、趣味としてこの踊りに取り組む人が増えています。

これにより、よさこいが流行し、よさこいグループがどんどん増えています。現在、ベトナム全土には大きなグループが19あるそうです。ハノイに13、ホーチミンに5つ、ハイフォンに1つです。他にも、小規模のグループがたくさんあるので、よさこいをやっているという人はかなりいるとされています。

ベトナムのヨサコイ 色とりどりの衣装で舞う - ảnh 2ハノイ1000年よさこいグループ の衣装

ハノイ千年よさこいというグループによりますと、よさこいはダイナミックで元気な踊りですが、その練習はとても難しいです。その中で、一番難しいのは、よさこいの精神を表現することです。つねに笑顔を絶やさず踊りながら、熱い気持ちと健康な心を表すことが求められています。また、道具、音楽、衣装などすべては簡単に手に入れられるものではありません。特に、衣装とその付属品はそれぞれの踊りに合致するもので、入手は簡単ではありません。

「ハノイ・日本桜祭り2019」で披露した3つのよさこいグループによりますと、毎年、新しい踊りを一つ練習し、それに伴う新しい衣装を創ります。踊りとその音楽の著作権は日本のよさこいグループからもらうことができますが、衣装は、日本のよさこいグループが着用する衣装に基づいてベトナムで創れたものがあれば、ベトナムの気候などに合わせてつくられたものもあります。

東洋こいというグループの代表リンさんは次のように話しました。

(テープ)

「今年は、日本のいなんよさこいグループから踊りの著作権をもらいました。日本で披露された踊りでは、男子の踊り手と女子の踊り手は両方とも、浴衣を着用しますが、ベトナムで披露された踊りでは、男子は動きやすくするために、ズボンのデザインを少し変えました。そして、女子の編笠をつくることも難しかったです。」

ベトナムのヨサコイ 色とりどりの衣装で舞う - ảnh 3 雲よさこいグループの衣装

よさこい用の衣装をつくるのはデザインから完成までは2、3か月かかります。11年前に設立された「ハノイ1000年よさこい」グループのリンチさんによりますと、アイデアを出してその骨子をつくるまでかなりの時間がかかります。例えば、「ハノイ・日本桜祭り2019」で披露されたよさこいで使われた旗が完成するまで2か月かかったとしています。リンチさんの話です。

(テープ)

「今年の踊りは、インドの結婚式のウエディングドレスからアイデアが浮かびました。見る人にそのアイデアを理解してもらうために、男子の踊り手の帽子をはじめ、衣装や付属品などにいろいろな工夫を凝らしました。例えば、ベトナム北部最大の布の市場ニンヒエップに20回ぐらい行きましたが、何も買えずに、帰らざるを得なかったことも多いです。」

そして、衣装とその付属品を手に入れるための経費は各グループにとって頭が痛い問題です。雲よさこいグループのリンさんによりますと、衣装とその付属品に必要な経費は一着につき平均100万ドン以上(日本円で5千円)ですが、ほとんどのメンバーが学生なので彼らにとって大きな負担となっているとしています。リンさんは次のように話しました。

(テープ)

「今まで、ヨサコイ用の衣装を6着つくることができました。それぞれの衣装は私たちにとってよい思い出ですから、大きな意義を持っています。そのため、チャンスがあれば、それらの衣装を着用するために、古い踊りを披露したいと思います。」

ベトナム人は今、日本と言えば、富士山や着物、桜などを思い出しますが、将来、よさこいもその中に入ることでしょう。

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