ハノイ便りの時間がやってまいりました
音楽
フ お元気ですか?皆さん、フンです。
ホ 今日は、ホです。フンさん今日のこの時間はベトナムの水上人形劇についてご紹介しましょうか?
フ 楽しそう話題ですね。ベトナムの水上人形劇は、伝統的な舞台芸術の一つです。 リ王朝時代の1221年に、王の長寿を称えて初めて水上人形劇が上演されたと歴史の記念碑に記されていますね。
ホ そうですね。ベトナム農民達が自然環境と彼らの農耕生活のサイクルを利用して創造した舞台です。昔の水上人形劇は農耕が終わる春、もしくは祭りの季節だけおこなわれていました。
フ フランス人は以前この穏やかな面持ちの人形達がおりなす舞台芸術を観て、“ベトナム的田園の魂、創造力であり水上人形劇は人形劇界の非常に重要な位置にある。”と評していますね。
水上人形劇の音楽
ホ 人形劇のステージは人形を操り師が舞台のうしろで捜索していますが、その水さばきが、もっとも突出した特徴であります。水の効果によって、まるで人形 が息をしているかのように生き生きして見えることから、水は“劇の重要な登場人物の一人である“とも言われていますね。
フ そうですね。例えば、行きかうアヒルの群れでゆったりと揺 れる水面、妖精が歌い踊るスモークの幻想的なベールとともにロマンティックな雰囲気に様変わりもするのです。でも、恐ろしい龍が現れるとそ んな優雅な雰囲気が一転して、波高く激しい戦いが繰り広げられます。
ホ フランスの新聞社は、“人形は想像を超えた巧みさで操作されている。それはまるで魔法にかかったかのようだ」といっていますが、これは水上人形劇の魅力と創造性の豊かさをよく顕著に表していますね。
フ 水上人形劇は昼の野外ステージで上演されることが多く、これほど見事に自然環境とマッチした屋外パフォーマンスに向いた舞台芸術は、ないかもしれません。そしてロマンティックに描かれた背景によって、観客に大地や雲、炎、煙、そし赤い屋根の御殿を芸術的に連想させて います。事実、これこそが完全なる芸術、自然、そして人間が織り成すハーモニーなのです。
ホ 水上人形劇の特色さについて、ハノイ国家大学のコン・コク・カンさんは次のように語っています。
「テープ」
「水上人形劇はベトナムでしかありませんが、ベトナムの人々の創造力を示すものです。現在、水上人形劇は外国人観光客を魅了しています。現在、この伝統的な舞台芸術が投資を受ければ、発達すると思います」
ホ カンさんの話でした。ではここで、水上人形劇の音楽をお聴きいただきましょう。
フ 水上人形に使用する人形は、水辺に植えられた「いちじく」を材料として作られたものです。ベトナム北部では、いちじくはとても大切な樹木で、若葉は豚のエサ、果実は魚のエサと なったり、塩漬けして農民の食卓にのぼります。
ホ いちじくの幹は5年から6年で直径20センチから25センチになる頃、人形を彫る材料に使用されます。人形の大きさは 30から100センチ、重さは1キロから5キロで、一座の職工が製作にあたるためので、劇団ごとに姿形・衣装が異なります。
フ 人形は基本的には水上に出る胴体部と水中に沈まる基礎部の2つの部分に分かれます。とくに基礎部は人形を操るいかだ状の仕掛けに固定され、真っ直ぐにして 安定させることがポイントです。また、人形に耐水性を持たせるために、木に穴をあけても大丈夫なようにウルシをぬりその上から漆黒・ 金・銀・朱色など天然素材からの絵の具を重ねます。
ホ 舞台の簾に隠れた人形遣いは、竹または木のサオを用いて人形を操りますね。サオの一部に回転軸とカジをつけて、人形を簡単に回転させます。
フ サオとカジのほかにヒモの仕掛けを加えて、人形の頭・胴・肢に動きを与え、複雑な動きを 作りますね。
ホ その仕掛けで最も重要なことは仕掛けを水中に隠しておくことです。人形遣いは、水を生かして思い通りに人形を動かす遠隔コントロールに習熟しなければなりません。
フ そうですね。水上人形劇には一回につき、12の演目があります。最初の演目はテゥおじさんです。彼は案内役で、始まりの向上を述べ、内容を紹介して、陽気な雰囲気を伝えます。
ホ 次は龍の舞いです。
フ そうですね。次は、鳳凰の舞、獅子舞、闘牛、ボートレース、農作業などの演目です。
ホ 観客の心をとらえるもう一つの演目はチー君です。チー君は、水牛の上で竹笛を吹く男の子です。これは子供たちが好きな遊びのひとつで、ベトナムの詩や芝居や絵画によく登場します。これは人々の遠い故郷の思い出を呼び起こすものですよね。
水上人形劇のアーチスト
フ 本当ですね。こうした魅力一杯の水上人形劇は外国人観光客の心遣いを持っていますね。ではおしまいに、水上人形劇のバックコーラスとなっている伝統歌唱芸術チェオをお聴きいただき、今日のハノイ便りを終わりにしましょう・
ホ リスナーの皆さん、今日のこの時間はベトナムの伝統的な舞台芸術水上人形劇についてご紹介しました。それでは、今日のこの時間はこれで終わります。又、来週お会いしましょう。ご機嫌よう
こちらはベトナムの声放送局です
それでは、今日のこの時間は終わります
リスナーの皆さん、さようなら。