ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。
アン こんにちは。アンです。ベトナム人にとって、生まれたばかりの子供に名前を付けるのは重要な意義を持っています。親たちのだれもがその名前に自分の願いや子への希望を込めていますね。
ホアイ そうですね。今日のこの時間はベトナム人の名前のつけ方についてご紹介しましょうか?アンさん
アン はい。興味深い話題ですね。ベトナム人の名前は姓、ミドルネーム、名の順になります。たとえば、グェン・タン・ズンという氏名にはグェンは姓、タンはミドルネーム、そして、ズンは名前です。呼ぶ時は最後のズンを言いますね。
ホアイ そうですね。時々、ミドルネームには1つ以上の文字がある場合もあれば、ミドルネームを言わない場合もありますが、特別です。たいていの場合ならば、一番最後の部分を呼べば大丈夫ですね。
アン 名前は個人を区別するだけでなく、文化的価値が込められています。昔、ベトナム人は女の子の名前にはそのミドルネームは必ずティ(Thi)という文字を使いました。でも、今は、女の子だからといってはミドルネーム がティとは限りませんね。
ホアイ その“ティ”は 市 という意味ですが、ベトナム人の考えでは女の子は家をやりくりする意味です。女性は、毎日、料理を作るために、市場へ行き、食材を買うから出たようですね。
アン 男の場合はヴァン(Van)というミドルネームを使います。漢字で書くと「文・Van」になります。例えば、グェン・ヴァン・リンとかですね。多分、男性だから、勉強に励み、大物になるようにのようですね。
ホアイ そうですね。ベトナム人の考えでは、男の子は一家の未来を担い、親実現できなかった夢を子に託す。特に、男の子に相応しい名前を付けることを重視していますね。
アン そうですね。そういうわけで、男性の名前はフン(英雄の雄)、クオン(強)、タイン(成功の成)、ダット(上達の達)などの名前がよく見られます。一方、女の子にはダオ(桃)、マン(李)、チュック(竹)など木の名前、又は、マイ(梅の花)、ラン(欄)、クック(菊)などの花の名前がよく付けられています。
ホアイ でも、昔のベトナム人はえとにある十二支を生まれた年、又は、生まれた季節を基に、名前を付けたこともありますね。たとえば、辰年生まれの子にティン( Thin) (辰)という名前を入れました。春に生まれた子にスアン(Xuan. 春)という名前を付けます。その他、名前を付ける時、ベトナム人はベトナム語の語呂を考えて声調を大事にします。これについて、民間文化研究者ソンハ( Song Ha) 氏は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム人は女の子に名前を付ける時、平仄(ひょうそく)の平、つまり、平らな声調がある名前を好んでいます。将来、その女の子が平穏な生活を送れるように望むからです。逆に、男の子に傾くという意味の仄(そく)の声調がある名前がよく使われています。それは、将来、男の子は家族や社会で多くの重い責任を担うからです。」
ホアイ ソンハ民間文化研究者の話でした。では、この辺でちょっとティタイムにして歌をお聴きいただきましょう。
歌:愛する母( Me yeu)
アン 話を続けましょう。時が経っていましたが、現在の親たちは昔と相変わらず、子供に名前を付ける時、その名前に自分の希望や願望を込めています。ホアイ 例えば、女の子はゴクアイン(玉英)、ゴックバオ(玉宝)などの美しく、かつ、聡明を盛り込んだ名前を付けますが、男の子はニャン(仁)、ギア(義)、チ(知)などの名前がよく使われています。
アン 子供の名前を選ぶ時、今日の親たちはその審美面にも配慮しています。ハノイ市の市民ブーアイングェットさんは長男に進歩と明確の意味のあるディン・ティン・ミン(進明)という名前を付けましたが、今回の次女の名前をよく考えた後、月光の意味のあるディン・グェット・アインという名前を選びました。グェットさんの話です。
(テープ)
「次女にディン・グェット・アインという名前を付けたことを満足しています。名前の中に私の名前があるほか、「月の光」という意味があるので、見事な名前だと思います。将来、次女が美貌に恵まれ幸福な生活を送れることを望んでいます。」
アン グェットさんの話でした。子供の名前を選ぶのは様々な要素に基づいていますが、昔も今も親たちの気持ちはあまり変わりませんね。
ホアイ そうですね。ベトナム人の名前の付け方にはベトナム文化の面白さが表していますと言えますね。では、ここで歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
ホアイ 「愛しい子よ」( Me yeu con) をお送りしました。リスナーのみなさん。今日のこの時間はベトナム人の名前の付け方についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。
Chao cac ban。