ベトナム国防省の救助・救援活動団と公安省の指導者（写真：TTXVN）

ベトナム国防省の救助・救援活動団は各国の救助救援団と効果的に連携するだけでなく、高い責任感で救助救援活動に参加し、ミャンマー国民および国際社会に深い印象を残しています。

（現場のテープ） 

ベトナムの救助・救難部隊の隊員たちは、10日間にわたり、昼夜を問わず被災地での捜索活動に尽力し、生死を問わず被害者を家族のもとへ帰すべく努力を重ね、現地住民に深い感動を与えました。

ベトナム国防省の救助隊は、災害発生後、ミャンマーに派遣された最初の救助隊の一つであり、公安省の救助隊と連携して、がれきの中から28人の遺体を発見・収容し、1人の命を救うという顕著な成果を収めました。

困難に直面しているミャンマーの人々に支援物資を手渡す（写真：plo.vn）

気温40度を超える炎天下、腐敗の進んだ遺体や水没した現場による悪臭・汚染、言語の壁、さらには余震によって今にも崩れそうな建物の危険といった過酷な状況にもかかわらず、隊員たちは一歩も引かず、むしろ一人でも多くの命を救おうと時間との闘いに挑みました。ミャンマーに派遣されたベトナム国防省の救助救援団の副団長であり、国防省対外情報局の副局長であるグエン・ズイ・ミン大佐は、次のように語りました。

（テープ）

「非常に迅速かつ決断力のある行動が求められました。私たちは一分一秒を無駄にせず、現地での救助救援活動が円滑かつ効果的に行われるよう、全力を尽くしました。私たちは、この任務を平時における「戦闘任務」と位置づけ、党、国家、そして、国防省から託された崇高かつ人道的な使命であることを深く理解しています。ベトナム人に受け継がれる「困ったときはお互い様」「人を思いやる心」という精神、そして高い国際連帯の精神を力強く発揮できました」

多くの救助隊が救助活動の複雑さや困難さにより、短期間で撤退する中、ベトナム国防省の救助救援隊は、知恵と創造力、そして柔軟な対応力を駆使し、数々の状況に応じた解決策を打ち出しました。

（現場のテープ） 

ベトナム国防省の兵士たちの強い決意と自己犠牲の精神は、まさに奇跡を生み出すことに寄与しました。彼らは、首都ネピドーで瓦礫の下に1週間も閉じ込められていた26歳の生存者であるテッ・マウン・マウンさんの救出に成功しました。

（テープ） 

工兵部隊のダオ・バン・ロン中尉は、危険極まりない状況の中で、地滑り現場に直接接近し、素手と簡易的な道具を使って硬く土砂を掘って、被災者への道を切り開いた人物でした。

彼の手が、まだ温かさの残る被災者の手に初めて触れたその瞬間は、命がけの救出活動の中で、被災者に精神的な安堵を与えただけでなく、多くの救助隊員たちを励ましてくれました。ロン中尉は、当時の様子について次のように語りました。

（テープ）

「被災者に接近したとき、床の表面はまだ非常に硬く、私は自分の手で瓦礫をかき分けながら掘り進めました。その後、のみを使って被災者に安全に近づけるよう努めました。小さな穴を開け、そこから手を差し込み、被災者の手に触れることができました。その手はまだしっかりと力がありました。そして、私たちは生存者の救出に成功しました」

ベトナムの救助隊のメンバーたちが困難かつ危険な被災地現場で、早朝から深夜まで休むことなく救助活動をしている姿を目の当たりにし、ミャンマー内務省の消防・救助救援局のミャッ・トゥー少将は次のように述べました。

（テープ）

「ベトナムの救助隊に心から感謝しています。彼らの精神は本当に素晴らしいです。直前には、他国の部隊もここに来ましたが、状況の厳しさを見て、撤退していきました。しかし、ベトナムの救助隊は、到着してからあらゆる手を尽くして、私たちのために救助活動を続けてくれました」

グエン・ズイ・ミン大佐（写真：TTXVN）

そのほか、ベトナムの救助隊は、数十トンの乾燥食品や医療用品を提供したほか、地元住民数百人に無料の診療・治療を行い、住居を失った人々のために仮設テントを設置し、亡くなった被災者の遺族に経済的支援を行ったなど多くの人道的な活動を行いました。そのため、ベトナムの救助隊が通過または捜索活動を行った地域で、現地住民が飲料水や食料を提供するなどして隊員たちに心からの感謝と敬意を表明しました。

（テープ）

「私たちは大地震を経験しましたが、ここ数日間、ベトナムの救助隊からの温かい支援と心のこもった配慮を強く感じています。彼らは私たちに薬や食料を届けてくれました」

ベトナム国防省の救助救援隊による捜索・救難活動および人道的支援は、ベトナムとミャンマーとの友好関係を深めるだけでなく、国際救援活動におけるベトナム人民軍の役割と能力を明確に示すものであり、その崇高な国際精神を広く伝えるものでもあると言えます。