(VOVWORLD) -北部山間部ソンラ省クインニャイ県に住む少数民族カン(Khang)族は、多くの独特な文化習慣を持っています。しかし、多くの要素の影響で、この少数民族の幾つかの伝統的祭りや、民謡、踊りが失われる恐れがあります。そこで、自らの民族の文化保存のために、チャンオン村に住むロ・ティ・フォさんは、村人に、文芸チームの発足を働きかけました。
文芸チームのメンバーら |
2017年に、男性10人と女性10人を含むこの文芸チームは成立されました。チームの成立経緯について、フォさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「メンバーの親戚に働きかけるのが一番難しかったです。ある人は、夫と子供からチームへの参加には同意されましたが、義理の両親は同意しませんでした。そこで、私は、それぞれの人の家に行って、『現在、党と国家、行政当局は、カン族を含む少数民族の文化の保存と発展に配慮しているので、群衆文芸チームへの子供の参加を奨励してください。』などと説明しました。」
フォさんの熱情を実感して、チャンオン村の多くの人々は、だんだん理解するようになり、彼女と共に、文芸チームに参加することにしました。提唱者の責任であるフォさんは、農閑期の時や、毎晩になると、メンバーたちを集めて、公演の衣装や、民族楽器を作ったり、歌と踊りの練習をしたりします。カン族の文化保存クラブの一員は次のように語りました。
(テープ)
「フォさんは、私の家まで行って、文芸チームへの参加を働きかけました。それに、夫からも勧められたので、文芸チームに参加することにしました。それから、フォさんは、私たちに、歌や踊りを教えてくれました。」
フォさん |
チャンオン村には、タイ族、ラハ族、カン族が共存していますが、カン族の人口は村全体の半分以上を占めています。カン族の文芸チームを維持することは、伝統的文化の維持、保存、発展に貢献すると期待されています。カン族の殆どの伝統的な祭りなどで、この文芸チームのメンバーらが出演し、伝統民謡や踊りなどを披露するのです。フォさんはさらに次のように語りました。
(テープ)
「社会が発展するにつれて、カン族の多くの若者たちが、自らの民族の伝統的な文化の維持と発展に関心を持ってもらえることを希望しています。また、カン族の人々によるさらなる多くの文芸チームが設立されることを願っています。」
自分たちの民族の文化を守る心がけをするフォさんの行動は、大きな意義があります。