ザオ族の職人チュオン・ティ・ホアさん

(VOVWORLD) -北部クアンニン(Quang Ninh)省山間部のホアンボ(Hoanh Bo)県クアンラ(Quang La)村に住むチュオン・ティ・ホアさんは、ザオ族の伝統的文化の真髄の保存に貢献したいため、64歳になった現在でも、刺繍と歌を教えるクラスを無料で行っています。
ザオ族の職人チュオン・ティ・ホアさん - ảnh 1    ホアンさん(中央)

クアンラ村にある小さな家の中で、ホアンさんは、村の女性たちにザオ族の花嫁の衣装のコード刺繍などを教えています。ホアさんは次のように述べています。

(テープ)

「この部分は、ミシン刺繍でなく、手で刺繍をしなければなりません。この手刺繍は織り目を数えながら針を刺してゆくので簡単ではありません。それでも、多くの女性たちは、刺繍を学びたいようです。」

ザオ族の衣装は、多くの細かい部分、模様、色とりどりで施されています。特に、この衣装は布を切るから模様を刺繍するまでの工程は全て手作業でお行われます。ですから、数十年間の経験を積んだホアさんのようなベテラン職人の刺繍クラスはいつも教え子が沢山います。

その教え子の一人であるレーさんは「1着の衣服を刺繍するためには、勤勉な人でも1∼2年もかかりますが、そうじゃない人ならもっと年数がかかる」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「私は15∼16歳の時から、ホアさんから刺繍を習ってきました。毎日、農作業の忙しい時もありますので、暇なときだけに、刺繍を習います。ホアさんは上手に刺繍していますよ。」

ホアさんは、ザオ族の女性に刺繍を教えるだけでなく、ザオ族の民謡をも教えています。ザオ族の多くの民謡、歌垣に堪能なホアさんは、伝統的文化を理解したい若者に教える用意があるようです。ホアさんは、次のように語りました。

(テープ)

「私はいつも若い世代に自分の民族の伝統的職業の刺繍と伝統的文化の歌を勉強するよう奨励しています。特に、『優秀な職人』という称号を授与されてからは、民族の伝統的文化の保存に対する自らの責任を深く認識するようになりました。」

現地行政府は、ホアさんの様なベテラン職人にザオ族の伝統文化の保存を励んでいます。クアンニン省文化スポーツ局・遺産管理室のブイ・ティ・ザン副室長は次のように語っています。

(テープ)

「無形文化遺産分野を担当する職人に対し、若い世代、特に、生徒たちに伝統的文化を教えるよう奨励しています。これは、それぞれ地方の独特な観光土産を作り出す前提でもあるからです。」

日常生活における風俗習慣の傍ら、ザオ族の伝統的衣装の刺繍、または、民謡の維持と発展は、文化的観光商品づくりに貢献してきました。

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