ベンチエ省の模範となる農民フィン・バン・デットさん
(VOVWORLD) -この15年余り、デットさんは、貧困家庭に子牛を無料で提供したり、牛の飼育方法を教えたりしています。これらの家庭は、デットさんからもらった子牛を大きく育てて、売れるまで、その子牛に相当する金額をデットさんに返済するだけです。
デットさん=TTXVN |
南部ベンチエ省モカイナム県アンディン村に住むフィン・バン・デットさんは、今年57歳ですが、様々な困難を乗り越え、勤勉に働く一方、貧困な状態にある人々を積極的に支援する人です。この15年余り、デットさんは、貧困家庭に子牛を無料で提供したり、牛の飼育方法を教えたりしています。これらの家庭は、デットさんからもらった子牛を大きく育てて、売れるまで、その子牛に相当する金額をデットさんに返済するだけです。これにより、多くの家庭が、困難な状態から脱出できるようになりました。デットさんから支援を受けたある農家の話です。
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「デットさんからもらった子牛を飼育しています。また、彼から教わった飼育方法に従って、牛を飼育したら、その牛は順調に成育しています。我が家のような貧困な状態の家庭に対するデットさんの支援はとてもありがたいことですよ。」
かつて、デットさんの家族は、貧しい生活を送っていました。1980年代に、彼は、1頭の子牛を買って、飼育しました。数年にわたって、最初の1頭から20頭に増しました。また、長年の経験を積んだデットさんは、牛の餌にするため、1.4ヘクタールに及ぶ牧草地を所有し、食肉用の牛を飼育して、販売する計画を立てました。生活に余裕が出てから、彼は、現地の貧しい農民に無料で子牛を提供することにしました。これまでに、デットさん家族は、数百世帯を助けてきました。最初、デットさんからもらった子牛は1頭にあたり1千万ドン、約4万5千円でしたが、2年間の飼育後は、その牛を販売する価格は4~5倍となります。
デットさんは次のように語りました。
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「以前、私たち夫婦は、貧しくて、高い金利でお金を借りたときもありました。それをきっかけで、現在、生活に余裕が出てきたので、貧困者を少しでも助けたいと思います。」
デットさんは、さらに、ベンチエ省における「優れた農民」という称号を5年連続で授与されました。それだけでなく、彼は、チャリティハウスや、農村部の道路建設などへの募金運動に積極的に参加しています。デットさんについて、アンディン村人民委員会のチャン・テ・ヒエン副委員長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「デットさんは、貧困な状態にある現地農民を適切に助ける模範的なお手本の一つです。村の人民委員会と農民協会は、貧困世帯の解消を目指して、デットさんのようなお手本を拡大させる計画です。」
デットさんには3人の子どもがいます。一人は、ベンチエ省農業農村開発局に勤めていいて、もう一人は、ドイツの博士課程で勉強しています。そして、末っ子は、中学生です。適切で具体的な行動をとったデットさんは、ベンチエ省における代表的な農民に値する模範的となっています。