(VOVWORLD) -去る7月上旬に、ベトナム記録組織は、国立内分泌病院院長のチャン・ゴック・ルオン准教授に対し、「ベトナム記録確認証」を授与しました。
ルオン院長が研究した「Dr Lương」と名付けられた甲状腺の内視鏡下切除術の技術は、国内外で普通に導入され、移転、研修されてきたからです。さらに、彼は、国内においても最も優れた内視鏡下甲状腺切除術担当医師であることを高く評価されています。ルオン院長が発明した手術方法を選んだ幾人かの患者の話を聞いてみましょう。
(テープ)
「この手術方法を選んだのは、幾人かの患者が、手術の直後にも、身体の調子が良くなったことを目撃したからです。」
「手術直後なのに、誰もが信じられないほど普通に話していました。私の声は、まったく普通で、とても良かったですよ。」
従来の甲状腺手術では、首元の横に8∼12㎝程度切開し、術後も目立つ位置にケロイド状の痕が残るということです。その一方で、ルオン院長が発明した切除術は、傷口が0.5~1㎝と小さく、切開場所も胸部や脇の下など目立たない場所を選ぶことができるため、整容性が高いのが特徴です。また、この手術方法は、甲状腺腫瘍や、バセドウ病、甲状腺癌などにも適応することが出来ます。さらに、ベトナム国内における1例の内視鏡下甲状腺切除術は、アジア地域諸国と比べて、25分の1に当たる費用しかかかりません。例えば、韓国、または、シンガポールでは、手術の時間は2時間で、8千~1万ドルのもの費用がかかりますが、国立内分泌病院では、手術時間は30分だけで、300~400ドルの手術費しかかかりません。ルオン院長は次のように語りました。
(テープ)
「甲状腺疾患を持つ患者は、主に若い女性です。ですから、従来の切除術を受ける人は、首元の目立つ位置に残る痕に悩む人もいます。内視鏡下甲状腺切除術の優越は首元に痕を残さないということです。術後の痕は、最大ものは1㎝だけです。また、術後2日ほどで退院可能で、仕事などで多忙な人でも手術が受けやすいメリットがありますよ。」
ところで、ルオン院長は、長年にわたって、内視鏡下甲状腺切除術を研究し、2003年に実際に導入し始めました。その前に、彼は、フランスで、腹腔鏡手術、及び、従来の甲状腺切除術を研修していました。そして、豊富な知識と経験をもとに、彼は、内視鏡下甲状腺切除術を開発するようになりました。ルオン院長はさらに次のように語りました。
(テープ)
「甲状腺の内視鏡下切除術を初めて行うときに、とても心配しました。というのは、ベトナム国内でこの切除術を初めて適用するからです。この適用に成功するかどうか、また、患者の安全を確保できるかどうか?幸いなことに、3~4時間後に、手術は成功でした。当時は手術時間が現在と比べ長かったですが、順調に行われました。」
ルオンさん(中央)と各国の医師 |
30年間余りにわたり、ルオン准教授は、国内の各世代医師に内視鏡下甲状腺切除術を研修してきました。その他、オーストラリアや、マレーシア、タイ、インド、パキスタンなど約20カ国から300人あまりの医師に技術指導をしました。シンガポールから国立内分泌病院に研修に来ていた医師Reyazさんは次のように語りました。
(テープ)
「ルオン院長が披露する内視鏡下甲状腺切除術に参加したことがあります。この切除術は効果的なものでから、シンガポールの病院に適応します。」
ルオン院長は、この成功を止めずに、甲状腺の内視鏡下切除術の安全性を確保するために、研究し続けています。