(VOVWORLD) -この4年間、ジェップさんのお陰で、クアンガイ省とその周辺の漁民たちは、沖に出る際に、荒天や台風などを避けるようになりました。
ウット・ジエップさん |
中部クアンガイ省ビンソン県ビンチャン村ミータン村落に、ほぼ毎日沖に出ている数百隻の漁船のために海の気象・海象情報を伝えている女性がいます。その人の名は、ルオン・ティ・ホン・ランさん、42歳です。彼女は、漁民から「ウット・ジエップ」という愛称で呼ばれています。この4年間、ジェップさんのお陰で、クアンガイ省とその周辺の漁民たちは、沖に出る際に、荒天や台風などを避けるようになりました。
毎日、朝7時半、午後3時、夜7時半になると、ジェップさんは、沖に出ている漁民に天気情報を無線で知らせます。
(現場肉声)お聴きいただいた音声は、ジェップさんと漁民との交信でした。
この仕事をするきっかけについて、ジェップさんは「夫が、ホアンサ漁場の沖合で、イカ釣りをしている。イカ釣り操業から、本土に戻るまで、3ヵ月もかかってしまう。そのかん、沖に出た夫と連絡をとる設備が全然なくて、とても心配だった。だから、夫と親戚の安全のために、アイコム無線機を買うことにした。それを使いこなす為、2015年に、ホーチミン市とハノイ市で行われた水文気象の研究コースに参加した」と明らかにしました。
正確な気象・海象情報を入手する為に、彼女は、新聞や、ラジオ、インターネットなどの情報を把握して、ノートに記入しながら、分析した上で、詳細な情報を提供します。予測はつねに正確でした。それだけでなく、多くの漁民は海上で災難に遭うと、ジェップさんに頼んで、救難救助機関に連絡してもらいました。
(テープ)
「ある時、全く知らない漁民が遭難し、私に電話をかけて頼みました。私は、アイコム無線機で、救難救助機関や国境警備部隊などに連絡してあげました。漁民たちは、私のお陰で、安心し、漁に出ることができると言ったので、私はとても嬉しかったです。」
一方、沖でイカ釣りをする夫がいるある女性の話を聞いて見ましょう。
(テープ)
「ここの漁民たちにとってジェップさんがいるお陰で、てとても助かります。以前、漁民たちが漁に出るたびに、いつも悪い情報がありました。でも、この3年間に、ジェップさんがアイコム無線機で海の気象・海象情報を伝えてくれたお陰で、大きな災難に遭うケースは殆どありませんでした。」
クアンガイ省ビンソン県ビンチャン村人民委員会のグエン・タン・ティン副委員長によりますと、以前、村の漁業協会が2台のアイコム無線機を管理していましたが、現在2台とも壊れてしました。しかし、経費がないので、壊れたままの状態です。
(テープ)
「村のアイコム無線機が壊れてから、ジェップさん一家は自費で他の設備を買いました。これは、共同体の安全に繋がる良い行動ですから、現地行政府から支持されています。」
遠洋漁業を行う漁船の安全のためのジェップさんのようなお手本はさらに拡大される必要があります。